こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むことぶき(@akitoshijp )です。
2018年3月15日発売の『週刊ヤングジャンプ 15号』収録の『ゴールデンカムイ』151話「ジャコジカたち」を読みました。
以下ネタバレありの考察なので未読の方はご注意ください。
この記事の目次
「ホホチリ」というアクセサリーの秘密とは?
樺太アイヌの村に泊まるところになった杉本たち。
豊原というところまで行けば、樺太で一番大きい街があるようですが、そこまでは行けませんでした。
アイヌの子供・チカパシは「ホホチリ」という飾りを付けられます。

ホホチリ:『ゴールデンカムイ』151話「ジャコジカたち」より引用

樺太のアイヌはこれをつけるらしいですが、北海道のアイヌは付けないようです。

アシリパが狩った「麝香鹿《ジャコウジカ》」と父の記憶とは?
一方アシリパさんたちは麝香鹿《ジャコウジカ》を発見します。


麝香鹿《ジャコウジカ》:『ゴールデンカムイ』151話「ジャコジカたち」より引用
アシリパさんは知らないようなので、北海道にはあまりいないのでしょう。
アシリパさんはジャコウジカはおいしいのかと聞きますが、肉は美味しくないし、毛皮も弱いとのこと。
ではなぜ珍重されているかというと、オスの性器とヘソの間にある「麝香腺《ジャコウセン》」が貴重なのです。

アシリパさんは「麝香腺《ジャコウセン》」を嗅いでみますが、ものすごく臭いようです。

この「麝香腺《ジャコウセン》」を乾燥させると中の透明な粘液が黒い粉となって、「麝香《ジャコウ》」という漢方として高値で売れるのです。
このジャコウジカ、決まった寝床を持たない集成だそうで、樺太では同じく定住しない季節労働者を「ジャコジカ」と呼んでいたそうです。

そして、ジャコウジカを初めて仕留めたとき、ホホチリを切り落としたそうです。

アシリパはここで、自分も父にホホチリを付けてもらった記憶を思い出します。
ホホチリは男の子につけるものですが、アシリパの父はアシリパに強く育ってほしいという願いを込めて付けてあげたのかもしれません。
土方歳三が追う土井新蔵の正体とは?
土方歳三たちは、網走監獄の隠し部屋にあった刺青持ちの囚人・土井新蔵《どいしんぞう》が隠し持っていた不思議な物体が何かを探っています。

アイヌの「やん衆(季節労働者)」に宿を聞いて、ついていきました。

シシャモにまつわるアイヌの伝説とは?
季節労働者はシシャモをふるまいます。
この時期、一週間だけシシャモが釧路川に押し寄せるそうです。
アイヌが飢饉で苦しんでいるとき、カムイ(神)が柳の葉をシシャモに変えてくれたという伝説があり、アイヌはシシャモに助けられています。
牛山がものすごく美味そうに食べています。

シシャモ:『ゴールデンカムイ』151話「ジャコジカたち」より引用
今、日本で食べられているシシャモは、実は「カペリン(カラフトシシャモ)」という別種なもので、北海道のシシャモとは全然違います。

土方歳三が持っていた謎の物体の正体とは?
この季節労働者は、土方が持っていた物体の正体を知っていました。
その正体とは「エトピリカ」です。
「エトピリカ」とは、アイヌ語で「くちばし」が「美しい」という意味で、海鳥を表しています。
そのくちばしの部分は「異性を惹き付ける飾り」で、繁殖期が終わると剥がれてしまうそうです。

エトピリカ:『ゴールデンカムイ』151話「ジャコジカたち」より引用

このエトピリカは釧路よりさらに東の根室にしかいない鳥です。
土方から土井新蔵は偽名で、実は「人斬り用一郎」として、幕末に用心を何人も暗殺した殺し屋だと明かされます。
そして、土方も「人斬り用一郎」と会ったこともあることも明かされます。

第151話「ジャコジカたち」のまとめ
今回の第151話「ジャコジカたち」をまとめると
- アシリパは「ホホチリ」という樺太アイヌのお守りを父に付けてもらっていた
- アシリパの父(アチャ)は昔、樺太で季節労働者(ジャコジカ)だった
- 刺青の罪人・土井新蔵は偽名で、実は「人斬り用一郎」という幕末の暗殺者だった
となります。
歴史ミステリーとして、面白すぎる『ゴールデンカムイ』ですが、今回もジャコウジカやエトピリカ、シシャモのことなどアイヌの風習が学べました。

次回152話「人斬り」のネタバレ考察はこちらを見てください。
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『ゴールデンカムイ』152話 ネタバレ考察「人斬り」あらすじ感想 土井新蔵(人斬り用一郎)と土方歳三
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