こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むことぶき(@akitoshijp )です。
2018年1月22日、『ジャンプ+』で賀来ゆうじの新作『地獄楽《じごくらく》』の連載が始まりました。

『ジャンププラス』ではダークなSF漫画『ファイアパンチ』が好きでしたが、連載終了してしまいました。
『ファイアパンチ』ロスに悲しんでいたところへの「和風ダークファンタジー忍者漫画」登場、かなりうれしいです。
ネットでの情報によると、作者・賀来ゆうじは藤本タツキ『ファイアパンチ』のアシスタントをしていたそうです。

『地獄楽』のキャッチコピーは「生死を悟る男女の忍法浪漫活劇」。

この漫画を描いたのは『FANTASMA』をジャンプSQで連載していた賀来ゆうじという漫画家です。

ネットで明らかになったのですが、この作者賀来ゆうじは芸能人の「つるの剛士」の従兄弟とのこと。豆知識ですね。
この記事の目次
有名漫画家「堀越耕平」「村田雄介」が「地獄楽」を絶賛
毎週月曜日が楽しみになる、すごい新連載ですが、『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平と『ワンパンマン』『アイシールド21』の村田雄介がツイッターで『地獄楽』を大絶賛していました。

主人公は生に執着のない忍者・画眉丸
この作品の主人公は生きることに絶望している「伊州の抜け忍」画眉丸《がびまる》。

主人公・画眉丸:『地獄楽』第1話より引用
石隠《いわがく》れの里という、生まれた時から殺人術しか教わらない超人的な肉体を持つ里出身です。
生みの親は子供の時に里の親に殺されて「夢や大志、大義」も持っていない暗殺家業で糊口をしのいでいます。

画眉丸は「石隠れ衆の筆頭」という実力者で里の長にも認められ、長の娘と結婚しています。
画眉丸はその妻を「愚鈍」と思っていて「平和ボケの世間知らずの箱入り娘」と暮らしていると鈍ると言います。
忍びの道から足を洗おうとし、任務中に仲間に裏切られ捕らえられています。
「打ち首」でも死なない主人公・画眉丸
マンガはいきなり「打ち首」の場面から始まります。
頚椎と筋肉が重なる首は容易に切断できない、一刀両断は至難の業で苦しむ人が多いという説明のあと、首を斬られる画眉丸。
でもなぜか刀の刃が通りません。
石隠れ衆は脅威の修業によって、生身で刃を折る身体を手に入れているとのこと。
「火刑」でも死なない主人公・画眉丸
打ち首が効かなかったため、さらに火刑に処せられます。
火刑は本来放火犯に適用される刑で、
- あぶられた表皮の激痛
- 熱で縮んだ筋肉は骨折するほど身体を屈曲させる
- 最終的には萱から発生する煙で窒息
- 或いは中毒で死ぬ
という悲惨な説明があります。

こんな恐ろしい火刑も画眉丸には全く効きません。
「牛裂き」でも死なない主人公・画眉丸
打ち首でも火刑でも死なない画眉丸に対し、「牛裂き」の刑が課されます。
この刑は人間の脚は500kgの力に耐えるが牛の力は六石(950kg)あるため、受刑者は足だけではなく股から胸にかけて裂けてしまうという残酷な刑です。
しかし、画眉丸は逆に牛を殺してしまいます。
「釜茹での刑」でも死なない主人公・画眉丸
打ち首、火刑、牛裂きでも死なないため釜茹での刑に処せられます。
「釜揚げ」とも言われるこの刑、大量の油が使われたそうです。
油は370度以上で自然発火するため、江戸時代の土製釜では長時間持たないとのこと。
普通の人間ならすぐ死んでしまうのに、これでも画眉丸は死にません。
目付役人の正体とは
何をしても死なない画眉丸に、江戸から来た御様御用《おためしごよう》が派遣されます。
この人物は打ち首執行人で代々「山田浅ェ門 佐切」という名前を受け継いでいます。
刀剣の試し切り 処刑執行人を代々務めた浪人で「人斬り朝」「首斬り朝」と呼ばれる「刀剣の達人」です。
この人物、今まで目付といて画眉丸の話をいろいろ聞き込みをしていた女性でした。

山田浅ェ門 佐切:『地獄楽』第1話より引用
傘を差しながら片手で斬首したり、文字通り「首の皮一枚」残して斬首するほどの達人を前に、命の危機を感じた画眉丸は逃げてしまいます。
主人公画眉丸の本当の気持ち
画眉丸は逃げてしまったことで佐切から「死を受け入れたと自分を偽る者」と看破されてしまいます。
画眉丸は「がらんの画眉丸」とも呼ばれ、血も涙もない「がらんどう」という通り名もあるとのこと。
「がらん」=「大きな虚無」を抱えてはいますが、生に執着している画眉丸。
それは口では否定している妻を実は愛していて、生きる意味そのものと思っているからでした。
画眉丸の本当の願いはまっとうな「人として夫婦になる」ことで、忍者の「暗殺家業」から足を洗いたいと思っています。
妻と「二人で静かに暮らそう」と思い、「娘のためなら父である里の長も分かってくれる」と思っても、その願いは絶望します。
すると、今まで画眉丸の命を狙っていた佐切は突然「叶います」と言って、書状を取り出します。

幕府発給の「公儀御免状」とは
目付役人改め、「山田浅ェ門 佐切」は幕府発給の「公儀御免状」を出します。

山田浅ェ門 佐切:『地獄楽』第1話より引用
この免状を持っていると、どんな罪でも無罪放免なうえ、将軍の加護まで得られるということです。
この書状さえあれば、奉行所も里の忍も手出しできないほどの効力があります。
ただ、この免状を得るためには「あの世」に行く必要があるとのこと。

南西海・琉球国の更に彼方にある「あの世」
ここで言う「あの世」とは「彼岸」「極楽浄土」「常世の国」「神仙郷」とも呼ばれている南西海の果てにある琉球国の更に彼方とのこと。

その「あの世」は蝶や花が舞い、どこからか歌声も聞こえ、不老不死の仙薬があるそうです。
幕府はその仙薬を求めて、5回 船を送ったそうですが、帰ってきた船には花が敷き詰められ、花に侵食された変わり果てた人の姿があるだけです。
このおぞましい姿は『ハンターハンター』で暗黒大陸へ向かった船が「災厄」を引き連れて帰ってしまったという事件に似ています。

この惨状を見ても、幕府は人を送ることをやめようとせず「死んでもかまわない人間を送る」ことで解決します。
具体的には画眉丸のような死罪人を集め、島へ送りこむという方法を使います。
そして、仙薬を持ち帰った者は「無罪放免」にするとのこと。
佐切によると、妻は生きて石隠れの里にいるけれど、心を閉ざして何も食べないでいるとのこと。
画眉丸は「あの世」に行くことを決め、逃さないようにする役人たちを忍法「火法師」でけちらします。
次回、まずは江戸に向かうようです。『ハンターハンター』の「暗黒大陸編」と同じで、いつ「あの世」に着くことができるのか分かりませんが、続きが楽しみです。
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