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マンガ『大家さんと僕』カラテカ・矢部太郎の画風の源流と「ほっこり」エピソード

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お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎が描いた漫画『大家さんと僕』が発売からわずか2か月で18万部を突破するベストセラーになってますね。

私も連載で読んでいて、すごく好きな作品です。

2017年12月29日のTBSラジオ「有馬隼人とらじおと山瀬まみと」のゲストで矢部太郎が来ていて、いろいろ新発見もありました。

『大家さんと僕』あらすじ

この漫画は矢部太郎が大家さんが住む物件に引っ越してきたところから始まります。

もともと二世帯住宅だった一軒家の2階に矢部氏が住み、大家さんは1階に住んでいます。

ファンキーな御老人の大家さん

大家さんは80代後半の御老人で、昔は良いとこのお嬢様でした。あいさつは「ごきげんよう」で、伊勢丹までタクシーで行って2,000円のタラコを買うという悠々自適な生活のようです。

最初、矢部氏は大家さんと住人というドライな関係で接しようとしていましたが、いつもいつも声をかけてくれて気にかけてくれる大家さんと次第に心を通わせるようになります。

都会人でご近所づきあいもしない矢部太郎は大家さんの影響で、周囲に心を開くようになっていきます。

私は今年なくなった祖母のことを思い出して、常にウルウルしながら読みました。

しかし、そういうただ温かいだけの交流ではなく、この大家さんのキャラが大変おもしろいのです。

大家さんの好きな男性のタイプはマッカーサー元帥というファンキーなところもありつつ、ハンバーガーや綿飴を食べたことがないという浮世離れしたところもあります。

「お笑い芸人」という職業が理解できず、矢部太郎のことを俳優と思っています。

矢部氏は俳優として舞台にも出ているのですが、大家さんはそれを見に行ってシェイクスピアの『マクベス』を思い出したというエピソードもほっこりしました。

チャラい後輩芸人と大家さんの掛け合いも面白いし、一緒に旅行に行ったエピソードも楽しい。

大家さんが体調を悪くし、入院したエピソードとその経緯はかなりハラハラして読みました。

『大家さんと僕』紹介動画とドラマ・映画・アニメ化の可能性

新潮社のYoutubeに紹介動画があります。一部アニメーションも導入されていてより臨場感があります。

これだけ売れていれば、全編アニメ化 OR ドラマ化・映画化もありうるかもしれません。

ラジオでもドラマ化について触れられていて、矢部氏は乗り気のようだったので、実現すると面白いのですが。

矢部太郎のほっこり画風の源流

泣けるストーリーやほっこりするエピソードとともに胸に迫るのは、矢部太郎の画風です。

単純な線で描かれているのに、特徴がつたわるキャラクター。他の誰とも似ていない独特な漫画になっています。

「カラテカ矢部」といえば、かつてテレビの『進め電波少年』でアフリカの言語をしゃべっていた体当たり芸人という印象しか無くて、こんな絵がかけるとは思いませんでした。

そして、こんな絵がかけるなら、もっと早くマンガを描けばよかったのにと思います。

TBSラジオ「有馬隼人とらじおと山瀬まみと」で、矢部太郎の父親は「やべみつのり」と言う絵本作家ということを知って、なるほどそういう背景があるから味わいのある絵が描けるのかと納得しました。

やべみつのりの絵本の表紙画像を見ると、画風は違えど雰囲気は似ていると思いました。

「門前の小僧習わぬ経を読む」で、父親の仕事を見て絵の心得があったのかもしれません。

描き下ろしを加えた書籍版『大家さんと僕』

連載されていただけでもかなりのボリュームですが、書籍版は描き下ろしエピソード満載です。

連載を見て好きだった人は、書籍版を読んで損はありません。

大家さんのエピソードとは別にカラテカ矢部の恋愛模様とかもあって、読んでいて切ない気持ちになりました。

もともと矢部太郎氏はなぜか応援したくなる気持ちを感じていましたが、この本を読んだらもっと応援したくなります。

大家さんのエピソードはまだまだありそうなので、続編があったら読みたいし、全く別の分野のマンガも描いてほしいです。

個人的には『電波少年』の裏話とか読んでみたいですけどね。

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