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書評

シンギュラリティによって訪れる「エクスポネンシャル(指数関数的成長)」と「収穫加速の法則」

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『シンギュラリティ・ビジネス AI時代に勝ち残る企業と人の条件』(幻冬舎新書)をKindleで読みました。

いろいろ「シンギュラリティ」とか「人工知能」についての本を読んできましたが、この本がいちばん分かりやすく、面白かったので少しずつ内容をまとめながら紹介していこうと思います。

「シンギュラリティ」とは

「シンギュラリティ(特異点:singularity)」とはもともと物理学の用語でしたが、レイ・カーツワイルが科学技術の進化の速度が無限大になる状態を「シンギュラリティ(技術的特異点)」と呼び始め、今では未来を示す一つの有力な指針となりました。

レイ・カーツワイルという人物

科学技術の進化が無限大になるなんて、荒唐無稽な話に聞こえます。

この「シンギュラリティ」を提唱したレイ・カーツワイルは本書の中で「天才の中の天才ともいうべき人物で、持っている博士号の数は二〇以上」とされ

  • オムニ・フォント式OCRソフト
  • フラットベッド・スキャナー
  • 「K250」というシンセサイザー
  • 文章音声読み上げマシーン

等の重要な発明を成し遂げた「現代のエジソン」と紹介されています。

2012年からは、グーグル社でAI開発の技術責任者を務めているとのこと。

シンギュラリティはいつ訪れるのか

2020年代にAI(人工知能)は人間の知性を超えると考えられています。

今でも囲碁や将棋などでは人間が勝てないほど強くなってしまいました。

そして2045年前後に「シンギュラリティ」が訪れるとされます。

シンギュラリティとビジネスパーソン

様々な分野で人工知能が導入され、これまで富を生んできた多くの技術が「非収益化」しました。

「非収益化」とは「無償化」とも言いかえられます。テクノロジーの発達で、高額で個人がおいそれと買えない商品やサービスが急速に安くなり、無料になったりほぼ無料に近づくことです。

GoogleのGmailとかのサービスは無料で使えますし、AmazonやMicrosoftのサービスも以前に比べたら随分安くなりました。

個人としては安いほうがありがたいんですが、無料のものが当たり前になると人間は職を失い、AIに仕事を奪われることなります。

日本の銀行も人工知能を業務に取り入れることを前提に大規模な人員削減を行っていますね。

これからあらゆる職種でこの動きが広がっていきます。

この本はそんな絶望的な状況の中で、飛躍的な成長を遂げるビジネスとは何なのか、企業はどう変革し、人はどんな思考・発想で動くべきなのか、シンギュラリティに向かう時代のビジネスチャンスとは何かをわかりやすく書いています。

「エクスポネンシャル」というキーワード

この本で重要なキーワードとなるのは「エクスポネンシャル(exponential)」という単語です。

英語が苦手なので何のことか調べてみると要するに「指数関数的」の「指数」の英語でした。

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科学技術は線形的に、だんだん成長していくのではなく、倍々ゲームのように爆発的に指数関数的成長を遂げるというのです。

と言われても実感がわきませんが、身近な例を考えると、MicroSDカードの容量の進化があります。

すこし昔は16GBでも大容量だと思っていたのに、32GB→64GB→128GB→256GBと2倍ずつ容量が増えていきました。

128GB以上となると、ちょっと昔のHDDの容量と同じです。昔はHDDに入っていた容量が小指のツメほどの大きさしかないマイクロSDカードに入っているというのはなかなか実感がわきません。狐に化かされているような気もします。

収穫加速の法則

カーツワイルはエクスポネンシャルな進化の根底には「人間とそれに続くテクノロジーにおいて進化の速度は本質的に加速していく」という「収穫加速の法則」があると考えています。

「収穫加速の法則」はホモ・サピエンスが類人猿の頃から働いています。

ホモ・サピエンスが石器や火を使うようになるまでは何万年も何十万年もの時間が必要でした。

しかし、そこから定住し植物を栽培するという農業革命が起こり、文字の発明までの期間はグッと縮まります。

紙や印刷の技術が生まれるまでの時間はさらに短くなっているというように、進化が倍々のペースで起こっています。

コンピューターの進化、インターネットの進化もものすごく速いです。

特にゲームの世界の進化はすごすぎて、8bitのファミコンから実写と見紛うばかりのPS4までの期間はわずか数十年で、もはやアラフォーの自分にはついていけないほどです。

人間の脳の10億倍のコンピューターが生まれる

本書の中でこれから約10年のうちに、6リットル程度の箱の中に地球の人類70億人の脳の総量と同じだけの性能を持つコンピュータを収められると予測が紹介されています。

2リットルのペットボトル3本分に全人類の脳が収まってしまうとは、と驚いていたらさらに衝撃的な予測がありました。

カーツワイルの予測では、2030年代には人類の脳の総量の10億倍ものコンピュータ性能が毎年生み出されるようになるとか。

全人類の10億倍と言われても、まったく実感が湧きません。そもそもそんな能力を使ってどんなことができるのかも想像がつきません。個人レベルで使うものではなく、軍事とか気象予報、医療に使われるようになるのでしょうか。

そのころには今のスーパーコンピューター「京」がスマホサイズくらいになり、「iPhone X」が超小型ナノマシンになり、体中を駆け巡っているかもしれません。

今回は「エクスポネンシャル」についての話題だけになってしまいましたが、次回は機械だけにとどまらない更に壮大なカーツワイルの未来予測を紹介します。

宇宙と一体化する金髪美少女の写真
シンギュラリティにより人間は死を克服し、宇宙に偏在するようになるらしい

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