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サバイバル・ホラー漫画の傑作『天空侵犯 14巻』感想と考察。物語は佳境に入り盛り上がる

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サバイバル・ホラー漫画『天空侵犯 第14巻』を読みました。

『天空侵犯』は、 三浦追儺(原作)、 大羽隆廣(作画)による日本の漫画作品でDeNAのマンガアプリ『マンガボックス』に2014年1号から連載され、単行本は講談社から刊行されています。

『天空侵犯』の大まかなストーリー

主人公・本城遊理は突然学校から高層ビルへと飛ばされてしまい、そこで仮面を被った者による殺人を目のあたりにします。

周りの人間も次々に仮面に殺されるか、絶望して自殺を図っているというわけのわからない世界に動揺して、兄の本城理火に連絡を取り、兄も同じ世界に飛ばされていることを知ります。

この世界(領域)は現実であり、なぜか地上には降りられず、ビルの上層階を接続する吊り橋でのみ移動可能というルールがあります。

初めは怖気づいていた遊理でしたが、兄の理火と合流することを目標に行動し、仲間を揃えつつ世界の秘密を解いていくというのが大まかなストーリーです。

最近の漫画によく見られるサバイバル系の設定ですが、この漫画は原作者がついていて、プロットがしっかりしていて読者を飽きさせず、グイグイと物語に引き込んでいきます。

『亜人』の元原作者・三浦追儺

原作者は佐藤健や綾野剛が主演していて、実写映画化もされている『亜人』も手掛けた三浦追儺です。

『亜人』は作画は1巻では桜井画門が作画担当で原作は三浦追儺でしたが、2巻からは桜井の単独名義になっています。だから1巻とそれ以降では話の傾向が少し違います。

『天空侵犯』は三浦追儺が一貫して原作者として関わっているので、初期の『亜人』が好きな人はぜひ読んでみてください。

個人的には『亜人』よりも『天空侵犯』のほうが好きですが、「仮面」というギミックが不気味さを増幅されています。

同じく仮面をモチーフとした『女神異聞録 ペルソナ1,2』が好きな人なら楽しめると思います。 

Kindle版の1巻は無料で読むことが出来ます(iPhone、iPad、アンドロイド、PCでも閲覧可能)。

14巻で物語は佳境に入る

『天空侵犯』は14巻にして物語は佳境に入ってきました。ついに最大の敵である相川守との直接対決に突入です。

最後は物語世界のシステム(領域)を作り上げた黒幕と戦うことになるんでしょうけど、プレイヤー同士との戦いは最終局面です。

以下、14巻のネタバレ有りの感想と考察になりますので、未読の方はご注意ください。

第163話から第174話まで12話収録

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14巻は戦闘シーンも豊富で、かなり盛り沢山な内容です。

第163話 実は一つではなく
第164話 駄弁ってる時間はない
第165話 私と初めて出会った時
第166話 戦闘開始
第167話 ミスター・スナイパー
第168話 とっても悪い子
第169話 ようこそ
第170話 正義を執行する刃
第171話 再発動
第172話 何故まだ生きているのか
第173話 たいへんな ことに なるから
第174話 お兄ちゃん……?

14巻の概要

ボリューム満点の14巻を簡単にまとめてみました。

本城遊理(ゆり)の兄・本城理火(りか)、精神崩壊

領域を制覇し、「神」になろうとしている相川守は守護天使と戦うための戦力とするため、「使徒を生成する能力」で本城理火(りか)兄を仲間にしようと試みますが、うまく行かず、理火は子供のようになってしまいます。

羽織仮面である「預言者」

有効範囲内のことならなんでも見通せるというチート的な能力を持つ「預言者」も万能ではありません。

相川守が目指す「完全なる神になる方法」には3つの「神のコード」が必要ということまでは分かっていますが、そのうちの2つである

1.レールガンが鍵
2.ヘリコプターが鍵

は分かるものの、3つ目はまだ不明です。

私はデタラメな強さをもち、神になることを阻む「守護天使」が握っているのではと思っていますが、どうなるのでしょうか。

ついに戦闘開始

「預言者」の能力で敵の布陣を確認し、相川守がいるビルに攻撃を仕掛けます。
ビルに突入するのは二瀬真由子(ニセ)、アイン、スナイパー仮面の三人です。

本城遊理と新崎久遠は後方で「預言者」と共に待機しますが、別れの場面で「死亡フラグ」ではないかという伏線が張られてしまいます。

わかり易すぎる「死亡フラグ」なので、その通りの展開になるのかと思いきや、連載ではそれを裏切られる展開となります。あとで意外な展開となるために、わざと読者に分かるように伏線を張っていたとは。

相川守は「水泳仮面」や「大天使」を失って、戦力を大幅に削られていますが、それでもそれなりの強さの仮面を25人も揃えています。

兵法の常として、籠城戦は攻めるより守るほうが有利です。戦力差も考えて主人公・本城遊理側は不利ですが、猫をかぶっていた二瀬真由子(ニセ)が本性を表し、敵をザクザク切り刻んでいきます。

スナイパー仮面も跳弾などの神業でどんどん敵を撃破、新崎久遠もレールガンを撃つ覚悟を決めて、だんだん相川守を追い詰めていきます。

木島と三人のアイドル仮面

そこで立ちはだかる元アイドルの仮面三人と、相川に心酔する木島。個々の力はそれほどではなくても「大天使」暴走時に備えていた先読みと連携で戦います。

木島はダマスカス鋼のナイフを使い、二瀬真由子(ニセ)と互角に戦い、アイドル仮面とのコンビネーションでたたみかけます。

再びハイバネーションを起こすスナイパー仮面

スナイパー仮面は、子供のようになってしまった本城理火を見て、動揺し、再び欠陥のある天使を排除するプログラム「ハイバネーション」が起こり、行動不能になります。

そこに相川守を狂信的に崇拝する学徒仮面が登場、大ピンチ。

あわやというところで田辺老人が来て、学徒仮面と戦います。

新崎久遠はついにレールガンを撃ち、敵の仮面を撃破します。

そして子供用になってしまった本城理火が急に覚醒し、「目覚めさせようとしないで 使徒になると大変なことになる」と言いながら暴走状態となります。

目覚める本城理火

ついに目覚めてしまった本城理火、領域全体に「国民保護サイレン」が鳴り響きます。

「国民保護サイレン」は「全国瞬時警報システム」、通称「J-ALERT(Jアラート:ジェイアラート)」。

北朝鮮のミサイルが飛んできた時に鳴るアレですね。本城理火の覚醒はICBM並みに危険ということでしょうか。新崎久遠のレールガンよりも強力な能力を持っているのかもしれません。

ここで14巻は終わりますが、連載では本城理火の反則的な能力が発動し、物語は更に緊迫感を増しています。

サバイバルホラーの漫画は数あれど、ここまで緊張感を保って面白いのはなかなかありません。







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