こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むことぶき(@akitoshijp )です。
現在『少年ジャンプ』に連載中の『トマトイプーのリコピン』第1巻を読みました。

『トマトイプーのリコピン』1巻の表紙より引用
連載が始まった時、ジャンプらしからぬ絵柄にビックリしましたが、中身はジャンプの伝統的な漫画に似た展開となってきました。
その伝統的マンガというのは『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。

『トマトイプーのリコピン』も『こち亀』も、ギャグ漫画という共通点があるだけで、絵柄も内容もぜんぜん違うのではと思いきや、「現代社会を分析し、切る」という点で共通点があります。

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この記事の目次
『トマトイプーのリコピン』の作品世界とは?
甘戸めめという中学生が『不思議な国のアリス』のようにキュートピアというファンシーな世界に迷い込みます。
そこで出会ったのはトマトの苗から生まれたトイプードル「リコピン」。トマト七つ分の身長と体重の愛らしいキャラです。
絵柄と設定から完全に「サンリオ」のパクリと言うかパロディということがわかります。

ただ、リコピンの場合梅沢富美男の顔1.5個分というよく分からない補足がつきます。
3歳ですが人間年齢では27歳とのこと。モモから生まれたモモモンガのチアミンとかキャロットイプーのカロちゃんとか、周りのキャラもかわいらしいです。
キュートピアはマカロンが木になり、チョコフォンデュの噴水が吹き出て食べられる雲が浮かぶファンシーでキュートな世界ですが、その実、かなりブラックなネタが仕込まれています。
『トマトイプーのリコピン』の時事ネタとは?
ファンシーな夢のような世界として描かれているキュートピアですが、時折現実世界の時事ネタをぶっこんできます。
例えば、「このハゲ-!」の豊田議員や森友学園、インスタ映えやSNSのアカウントの乗っ取りとか。
はたまた、長渕剛の語りの入った「乾杯」やアイスバケツチャレンジなど少し古いものから「センテンススプリング(文春)」や「ヒアリくん」など危険なものまで。
ファンシーな世界のなかにこういうのが急にぶっ込まれてくるので、不意をつかれてかなり面白いです。
こういう時事ネタは賞味期限が短い一方、数年後とか数十年後とかに見ると、味わい深いものがあります。

社会問題を切る『トマトイプーのリコピン』
ちょっとした時事の小ネタが挟まれていたのが、途中からいきなり社会派となり、現代社会の闇を暴き出します。
『トマトイプーのリコピン』が明かすガチャの闇とは?
第6話『くじとゴリラとやみ』でいきなり世の中の闇を切り始めます。
タマゴリラ(タマゴ+ゴリラ)のチルビリというキャラが取り仕切る「ゴリラくじ」が完全にスマホゲームのガチャシステムの闇に迫っています。
バナナが通貨になっていて、景品を当てるくじなんですが、「SSR景品」とか「詫びバナナ」とかガチャシステムを表しているだろう言葉が頻発します。

スマホのガチャの闇:『トマトイプーのリコピン』1巻より引用
10回連続で残念賞になったリコピンたちは「ここまで回したら出るまで回さないと逆に損」とか「お金を払えば無料でくじが引ける」という思考に染まっていき、スマホのガチャシステムの虜になっていく怖さが示されます。

リコピンたちが闇に飲まれていく姿をみて、めめちゃんはゴリラくじが巧妙な手で課金を煽っていることを悟ります。
現金ではなく、バナナでくじが引けるというシステムはカジノでいったん現金をチップに変えて遊技させるシステムと同様の技です。

詫びバナナとかで課金アイテムを無料で一定数配るというのも、お金であるということを感じさせなくしているテクニックだったとは。
期間限定で確率UPさせているとうのも、今やらないと二度と手に入らないという思いをさせて、お金をむしり取るテクニックなわけです。

『トマトイプーのリコピン』が明かす地下アイドルの闇とは?
第7話『キュートピアのアイドル』では加速する一方の地下アイドル業界の分析が始まります。
各話の間に挟まれる挿話から、作者が「Bish」というアイドルのファンだということが分かり、かなり作者の思い入れの強い回なようです。
穴掘り系アイドル「ミーアキャッツ」は文字通りの「地下アイドル」

「ピンチケ」というマナーの悪いオタク、「TO」トップオタはコール作成、オフ会、治安維持をする人などなど。
また、「地蔵」とか「フリコピ厨」「後方彼氏ヅラ」「ジャンパー」「女オタオタ」「レス厨」等々。

地下アイドルの闇:『トマトイプーのリコピン』1巻より引用
もっと詳しい解説は『トマトイプーのリコピン1巻』を読んでいただきたいのですが、一口にアイドルオタクといってもいろいろあるんだなと蒙を啓かれました。
結局この『ミーアキャッツ』はメンバーの裏アカウントでの誤爆によってメンバー脱退、解散の危機を迎えます。

しかし、TOたちはすぐに「彼氏バレなど日常茶飯事」と復活します。
評論家の宇野常寛氏がこういう推しメンバーのスキャンダルを含めて楽しめるのがアイドルオタクだと言っていたことの意味がよくわかります。
『トマトイプーのリコピン』の心あたたまる話
ギャグ漫画の『トマトイプーのリコピン』ですが、ほっこりするような話もあります。

ブロッコリュウの「もじゃお」が「あかんぼのたね」から生まれてそれをリコピンが育てる話なんですが、切ないです。

『トマトイプーのリコピン』読み切り版も収録
『トマトイプーのリコピン』第1巻には連載を追っていただけでは読めなかった読み切り版も読めます。

「めめちゃん」が出てこないと、キュートピアを相対化する目がないため、話がとっちらかった感じになるので、めめちゃんの偉大さがよく分かりました。
また、連載ではまだ未登場のリコピンのママと、その闇が語られています。
これは一番エグいお話だったので、必見です。
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