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『アオイホノオ』16巻 考察 感想 庵野秀明からサインを求められるホノオに連載オファーが?

こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むコウテツユウギです。

島本和彦の熱血半自伝マンガ『アオイホノオ』16巻を読みました。

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ついに主人公ホノオのデビュー作が『週刊少年サンデー』に載ります。

ドラマ版『アオイホノオ』のクライマックスの庵野秀明とのあのシーンも詳しく描かれています。

全国デビューしても自意識過剰に悩まされるホノオ

自分の読み切り作品が載った少年誌を最初から丁寧に読み進めていくホノオですが、他の漫画家の作品を読むたびに打ちのめされます。

高橋留美子の『戦国生徒会』、新谷かおるの『ファントム無頼』、原秀則『らぶらぶ♡ポリス』などを読み、自分の漫画に足りていないものに真摯に向き合うホノオ。

ついに自分の漫画にたどり着きますが、ページが編集者に勝手に入れ替えられていたり、印刷されていた線の汚さに愕然とします。

漫画家の生原稿を見ると、圧倒されますが、やはり印刷されるとどうしても細かい所が雑になってしまうようです。

友達とホノオの実家のある北海道旅行へ

その後、大芸大の同級生たちとフェリーで北海道旅行へと行きます。

舞鶴から小樽までの航路、日本海側を行く格安フェリーで30時間もかかる航海は嵐で大荒れ。

1999年に大阪から上海まで片道2泊3日の旅をし、帰りに台風で嵐となった旅を思い起こしました。

嵐で波が強くなると、強烈な船酔いとなり、全く何も食べられません。ホノオたちは30時間だからまだ大丈夫ですが、2泊3日その状態だったのはかなりきつかったです。

ホノオはカシオの電卓に付いていたボクシングゲームで気を紛らわすことで嵐を乗り切ります。

ホノオ(島本和彦)と庵野秀明、認め合う男たち?

束の間の旅の後、漫画家モードに入るホノオですが、編集者から「話の進み方がメジャーじゃない」とダメ出しを喰らいます。

島本和彦はそこが魅力だと思うのですが、『サンデー』に載るためにはメジャー感のなさは致命的です。

大メジャー誌『サンデー』に載ったものの、だれもサインを求めてこないことに落ち込むホノオですが、そこへ(この時点では一方的に)ライバル視していた庵野秀明からまさかのサインのオファー

島本和彦『アオイホノオ』第16巻 ホノオにサインを求める庵野秀明

ホノオにサインを求める庵野秀明:島本和彦『アオイホノオ』第16巻より引用

すでにドラマ版で見ていたとは言え、なかなかグッとくるシーンです。

この時、すでに庵野秀明は伝説の『DAICON3』のアニメですでに将来を嘱望されたエリート的存在。対してホノオはまだまだ駆け出しの漫画家です。

この二人が2016年の現在においても、まだ庵野秀明監督『シンゴジラ』でお互い『アオイホノオ』のままのプロレス的なやり合いをしているとは。

ホノオについに週刊漫画誌から連載のオファーが?

宿命のライバル・庵野秀明に認められたホノオですが、なんと『サンデー』から週刊連載の話がきます。

しかし、編集者から『自由にやらせたら全くダメ』という衝撃のダメ出しをくらい、連載には原作者がつくということになります。

で、どんな内容なのかというと、「行儀作法マンガ」とのこと。

それで断ってしまうホノオ。島本和彦が描く「行儀作法マンガ」、ちょっと読んでみたかったです。

その後原作者付き『ガンダム』の話も来ます。

庵野に認められてから、デカい話が続きまくるホノオですが、メカが苦手ということで断りそうになった所へ連載決定の電話が。

原作者はあの超大物・雁屋哲

断ろうとしたものの、同級生やトンコさんに励まされ、上京するホノオ。

とにかく原作者に会うことになりますが、なんと原作者は超大物・雁屋哲大先生。

自分が池上遼一の立ち位置ということに驚きと不安を隠せないホノオですが、作風とは違って温和な雁屋哲にとりあえず安心。

ホノオ少年はこのオファーを果たして受けるのか否か。今後の展開が気になります。

今まではガイナックス創業のエピソードが中心で、ずっと庵野のターンでしたが、これから怒涛のホノオの反撃が続きそうでうれしいです。

アオイホノオのドラマもまた見返してみたくなりました。

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