ハンターハンター

ハンターハンター 389考察 感想 タイソン教典の意外な内容とカミーラ私設兵の呪い「呪詛」

こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むコウテツユウギです。

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2018年11月19日(月)発売の『週刊少年ジャンプ 51号』収録の『ハンターハンター』389話「呪詛」を読みました。

以下ネタバレありの考察と感想(レビュー)なので、未読の方はご注意ください。

388話「思案」のネタバレ考察はこちらを見てください。

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4度目の鳴動でハルケンブルグがさらに覚醒したと見られます。

シカク自殺をバルサミルコに報告するカンジドル

第7王子ルズールスの部屋の前でシカクが自殺したので、1007号室にいたベンジャミン私設兵カンジドルは、ベンジャミンとバルサミルコ=マイト曹長に報告しています。

カンジドルはドジョウのようなヒゲが生えたアジア系のキャラです。

ベンジャミン私設兵カンジドル:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

ベンジャミン私設兵カンジドル:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

シカクが死んだ時、ルズールスはいつものように合法麻薬を吸いながら映画を見ていて、カンジドルはすぐそばに立っていました。

カンジドルは、シカクの自決はハルケンブルグの能力であると予想します。

カンジドルはシカクが強制的に自殺を迫られて、やむなく自殺した「交換条件による自殺強要」でやられたと考えています。

カンジドルはシカクがベンジャミンを殺せと迫られて、それを拒否するために自殺したと考えているのです。

バルサミルコ=マイト曹長はカンジドルの分析には穴があると言います。

バルサミルコ=マイト曹長は守護霊獣(念獣)の能力は直接王子を狙って攻撃が出来ないと考えています。

バルサミルコ=マイト曹長はカンジドルに、なぜシカクがルズールスの居室である「1007号室」前で自殺したのかを軸に、さらに再考するようせまります。

ハルケンブルグの4度目の鳴動ではベンジャミン私設兵ビクトがやられたようです。

ビクトは「表裏一体(タックルシールド)」という能力の持ち主でしたが、ハルケンブルグに攻撃しても効かず、ハルケンブルグの矢の能力に一瞬でやられました。

バルサミルコ=マイト曹長とベンジャミン王子はハルケンブルグの撃つ弓矢の能力は防御不能と考えています。

ハルケンブルグ個人の能力ではなく、私設兵全員の能力を加えて一撃ごとに生命を削る覚悟で撃っているのでとんでもない威力を発するのです。

バルサミルコはハルケンブルグを拘束し、私設兵との接触を禁じる処置をとりました。

国際渡航許可庁の特務課シュタイナーとボイケルトがハルケンブルグを連行しますが、ハルケンブルグは特に抵抗しません。

ハルケンブルグは能力の分析を経て、すでに勝算があるのでしょう。

シュタイナーは暗黒大陸由来の病気を地下で見て以来の久々の登場です。

タイソン教典に感動したジュリアーノ

ジュリアーノは第6王子タイソンからもらった「タイソン教典」を読みふけっています。

ジュリアーノに取り憑いたタイソンの守護霊獣・目玉ジャクシも一緒に読んでいます。
タイソン教典を読むジュリアーノと目玉ジャクシ:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

タイソン教典を読むジュリアーノと目玉ジャクシ:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

英語の題は「THE TAISON CANON」とあるので、正確に訳せば「タイソン正典」となりそうです。「外典」も書かれているのでしょうか。

タイソン経典を読んだジュリアーノは内容に感激し、最終章「この素晴らしき世界」がささったとのこと。

ジュリアーノはタイソンを見直したようで、いきなり「タイソンを王にしたい」と言いだします。

ジュリアーノは愛を説き、争いを好まないタイソン王子の性格を考えると、タイソン教典は「遺言」なのではないかと思っています。

ここで、タイソンの守護霊獣の能力をおさらいすると、

  • 放出系で拡散・徴集型の能力
  • タイソン教典を受け取った者に目玉ジャクシが憑く
  • 目玉ジャクシは宿主からオーラを徴集し代わりに幸福を与える
  • 幸福の度合いはタイソン教典の習熟度によって変化する

と、言うモノでした。

タイソン教典を理解すれば、幸福感が得られるようですが、特に洗脳するというような能力ではなく、ジュリアーノは素直に「タイソン教典」の内容に共感したようですね。

クラピカの師匠であるイズナビも「タイソン経典」を読んで、感動してしまうのでしょうか。

冷静沈着なクラピカの師匠ですから、感情に流されると言うことは考えにくいですが、内容からタイソンを見直すということはあるかもしれません。

タイソンは警護をイケメン男性で揃えているだけの脳天気な王子かと思ってましたが、案外本当に世界を良くしようと考えている人格者なのかも。

タイソンはジュリアーノの誕生日をサプライズ的に祝います。

タイソンは手作りのバースデーケーキをジュリアーノのために作り、じゅりあーのは泣いてしまいます。

ジュリアーノの誕生日は二ヶ月後のことですが、タイソンはそれでは王位継承戦が終っているだろうし、間に合わないと考えたようです。

ジュリアーノがタイソン教典を「遺言」ではないかと思っていること、タイソンがずっと先のジュリアーノの誕生日をわざわざ祝ったことを考えると、タイソンは継承戦で死ぬことを覚悟しているのかもしれません。

タイソンはすでに死んだ第8王子サレサレと同じように、快楽主義者で何も考えてない人物かと思いきや、ここで真逆の人間と言うことが分かりました。顔や表情もずいぶんかわいく描かれるようになってます。

不可持民で構成されるカミーラ私設兵のヤバい能力とは

死語に強まる念能力の使い手をバショウは警戒しています。

V・VIP AREA(ベリーベリーインポータントパーソン エリア)では第2王子カミーラがまだ監視下にあるようです。。

ベンジャミンの写真を見ながら「早く死にたい」とつぶやくモスワナ(第2王子カミーラ私設兵)

カミーラ私設兵モスワナ:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

カミーラ私設兵モスワナ:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

ベンジャミンの熱烈なファンなのかと思いきや、そんなことはなく、呪い殺すための準備だったようです。

古代のカキン王国には「死後伴侶《しごはんりょ》」という風習があったそうです。

国王になれなかった王子が死んだ後に怨霊とならないように殉死させられ葬られるのです。

日本の一部地域や台湾でも死後に霊をなぐさめるための「冥婚《めいこん》」という風習があります。

カキンでは、この「死後伴侶」制度で殉死する人物は下層民衆である「不可持民《ふかじみん》」から選ばれていたとのことです。

この「不可持民」はインドのカースト制度における「不可触賤民(アンタッチャブル)」と呼ばれる層と同じで、差別されている人たちのようです。

しかし、カミーラは「不可持民」にも私設兵となれる機会を与え、自分の私有地まで使って、「不可持民」で構成される軍隊の訓練施設まで作ってました。

カミーラは差別されていた民衆を救うという高尚な意識も少しはあったようですが、実際にはカキンの「死後伴侶」制度を利用して暗殺者を育てていたのです。

「不可持民」はたとえカミーラの手駒とされようとも、カミーラが自分たちを差別しない上に、機会まで与えてくれたことに感謝している人が多く、「暗殺者」になるために自ら志願する人が多く現れました。

そうして集まった人たちがカミーラの私設兵となっています。

集まった「不可持民」出身私設兵は、それぞれ各王子にターゲットを決めて、暗殺する計画を立てています。

この暗殺はまず、暗殺対象の人物の名前・写真・服・人体の一部を用いて呪詛をかけます。

この呪詛をかける時間が長ければ長いほど、威力が増すようです。

そして暗殺者が死ぬことにより、能力が発動し、相手は死ぬとのこと。

この能力は暗殺する対象の目の前で死んで見せることで最大の効果を発揮するようです。

カキンの不可持民には特有の念能力で「つじつま合わせに生まれた僕ら(ヨモツヘグイ)」という名前です。

ヨモツヘグイというのは、日本神話「古事記」にある死後世界「黄泉比良坂《よもつひらさか》」の穢れた食物を食べる黄泉戸喫(よもつへぐい)から着想を得ていると思います。

標的に縁があるモノを小刃と携帯して毎日呪い、そのモノを燃やして飲んだ後、刃で自殺すると呪念が発動するという能力です。

この呪念にオーラを奪われてしまい、最悪の場合、強制的な「絶」状態になり、数時間後には死んでしまうとか。

なかなか恐ろしい能力ですが、遠くから呪いを飛ばすだけでは相手を殺すのに3ヶ月くらいかかってしまうそうです。

カミーラ私設兵の隊長サラヘルは、執事長フカタキのアドバイスを受けて、クラピカの第二回目の念能力講習に参加し、ワブルを至近距離から呪い殺す計画を立てます。

カミーラ私設兵隊長サラヘル:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

カミーラ私設兵隊長サラヘル:『ハンターハンター』389話「呪詛」より引用

サラヘルは真言密教の明王みたいな怖い顔です。フカタキは優しそうなおばあちゃんですが、不可持民として老人まで生きてきた結果、貴族に対するものずごい憎悪を感じます。

チョウライのコインの数字が変わる意味とは?

第3王子チョウライの警護であるテンフトリ(チョウライ私設兵)がクラピカの念講習の報告をしています。

テンフトリもクラピカから念能力を強制的に目覚めさせられ、念能力を会得できたようです。。

テンフトリは肉体的にも強くなったことを自覚しています。

チョウライは報酬として、守護霊獣(念獣)の能力が口から出したコインを渡します。

チョウライはテンフトリが第一号の受け取り人と言っていますが、ベンジャミン私設兵コベンドバはすでに念能力者だったため、落ちたコインを拾っていました。

そのときは「1」だったコインの数字が、なぜか「10」となってます。

ポットクリンの能力のように時間とともに数値が上がっていくのか、それとも持っている人間のオーラを吸収してカウントアップしていくのか、まだまだ謎が多い能力ですね。

『ハンターハンター』389話「呪詛」まとめ 感想

389話「呪詛」を簡単にまとめると、

  • カンジドルがシカク自殺のことをバルサミルコに報告
  • ハルケンブルグが特務課シュタイナー達に拘束される
  • ジュリアーノがタイソン教典に感動
  • 不可持民で構成されるカミーラの私設兵団が登場
  • サラヘルがワブル暗殺のためクラピカの念講習に参加予定
  • チョウライがテンフトリに霊獣のコインを渡す

となります。

今回はまた新キャラが続々と登場しました。カミーラの不可持民で構成される呪殺部隊は脅威です。

カキンは色々と闇が深い国家ですが、カースト制度のような身分制度があり、さらに「冥婚」のような「死後伴侶」制度があります。

カミーラは最下級の階層の人々を懐柔し、暗殺部隊を組織していました。計算なのか、本当に慈悲深いのかまだ判断できません。

日本でも後醍醐天皇が「悪党」や河原者と呼ばれる被差別階級を自分の勢力に組み入れて、権力奪還を試みましたが、失敗しています。

カミーラは一体どうなるのか。いきなりベンジャミン暗殺に向かうなど、思慮に欠ける行動もあるので、どうも王の器に欠けると思うのですが。

拘束されることまで計算ならすごいですが、どうなのでしょう。

カミーラの私設兵団には除念師もいるので、カミーラに憑いているムッセの念獣も取り除くことが可能なので、まだまだ挽回はできそうです。

タイソンはサレサレと同じように、何も考えていないキャラのような感じでしたが、ジュリアーノが「タイソン教典」を読んだときの反応やサプライズ誕生日の演出などをみると、慈悲深き王になる資質を感じます。

ただ、ジュリアーノが「タイソン教典」を遺言と考えていたり、2ヶ月先の誕生日を今祝うという行動から、タイソンは他の王子と争う気はなく、甘んじて死を受け入れそうな気もします。

第3王子チョウライが久々に登場しましたが、チョウライの守護霊獣(念獣)の能力はまだまだ謎に包まれています。

第5王子ツベッパに「奢侈を尽くす」と酷評されているチョウライですが、今のところ常識的で考え深い人物に見えます。

もしかすると、コインの能力がチョウライの真の性格を暴くのかもしれません。

とりあえず今のところはコインの数字がだんだん増えていくことしか分からないです。

『ハンターハンター』は次回の390話でまた長期休載に入ってしまうでしょう。

カキン王継承戦はどんどん真キャラが出てくるし、面白いのですが、継承戦が終るまで10年くらいかかりそうですね。

390話「衝突1」のネタバレ考察はこちらを見てください。

『ハンターハンター』37巻収録予定の381話~390話のまとめはこちらを見てください。

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