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ワンピース 942話 考察 感想 康イエ(トの康)は処刑されてしまうのか?おトコちゃんは間に合う?レビュー

こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むコウテツユウギです。

『ワンピース』【最新話】992話「残党」では赤鞘九人男の波状攻撃&必殺技がカイドウにトドメを刺すか?!

992話「残党」の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

5月13日(月曜日)発売『週刊少年ジャンプ 24号」掲載の『ワンピース』942話「『白舞大名』霜月康イエ」を読みました。

青い着物を着るニコ・ロビン風女性画像

本記事では942話「『白舞大名』霜月康イエ」と943話以降の考察を行っています。

以下ネタバレありの考察と感想(レビュー)なので、未読の方はご注意ください。

941話「えびす町の人気者」の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見て下さい。

昔のワノ国の回想からはじまります。

昔と今との違いで、まず目に付くのが豊かな自然です。

将軍・黒炭オロチとカイドウが、どれだけ工業化のためにワノ国の資源と自然をボロボロにしてきたか、よくわかる描写です。

城の建築様式もかなり違うので、その辺りのデザインもオロチが税金を上げて、華美なものにしたのでしょう。

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— ONE PIECE.com(ワンピース) (@OPcom_info) 2019年5月10日

回想している場所はワノ国で「白舞《はくまい》」と呼ばれる港で「唯一正規の港を有する里」とのこと。

名前は「白米」にかけているのでしょうね。この時期のワノ国は江戸時代の出島のように、ワノ国も完全に鎖国していたわけではなく、港を限定して海外貿易もしていた模様です。

トの康(康イエ)は

良き客もあれば悪しき客もあり
ゆえに我々は鉄壁の軍隊でなければならぬ!!!

と檄をとばし、侍達も

ウオオオ

と鬨の声を上げています。

光月おでんは康イエに将軍についてほしいと思っていた?

光月おでんは

さすがはワノ国最強の侍達…!!

としきりに感心しています。

どうやら太鼓持ちのヤス(トの康)の家に入り浸っている様子です。

トの康はまがりなりにも「おでんは光月将軍の息子」なので、こんな辺境に来て、のんびりしているべきではないと考えています。

おでんは

おでん城を追い出されたから、もう血縁もあるやなしや♪

と考えていて、ちまたではもう当時の将軍「光月スキヤキ」の跡目は「光月おでん」ではなく、「康イエ将軍」だと評されていることを自虐気味に語ります。

日本の江戸時代の場合、直系の将軍の血筋が途絶えたときの保険のために「徳川御三家」が創設されていましたが、康イエが属する家系もそんな感じなのでしょうね。

しかし、日本の江戸将軍もあくまで本家のバックアップという名目だったので、いくら康イエの声望が高くても、「光月おでん」に取って代わって将軍になることはなかったのでしょう。

康イエの容貌が変わった理由と花のヒョウ五郎親分との比較

康イエは、現将軍・黒炭オロチが光月おでんを殺し、将軍の位を簒奪した後、容貌を変えて、変装し、街に潜伏していました。

昔の康イエ将軍は身体もすらりと細く長身で、顔も威厳がある千両役者風の厳しいものから、ほんとうの「幇間《ほうかん:太鼓持ちのこと》」のように変わってしまいました。

これは敵を欺くためという大目的があったとはいえ、並々ならぬ苦労と辛酸が康イエの容貌を変えてしまったのでしょう。

花のヒョウ五郎親分もかつては堂々たる偉丈夫で、民の尊敬を集めていましたが、兎丼《うどん》の悲惨な状況の中で心を折られて、姿をすっかりみすぼらしくしてしまいました。

康イエは、肉体的には衰えても、心は数十年折られていなかったようです。

それはやはり康イエは「丑三つ小僧」として民衆のために働いて、みんなを助けるという目的があったからでしょう。

なんらかの目的のない、たんなる奴隷のような労働は、どんな大人物でも心を折られてしまうものです。

その後の光月おでんと康イエの関係

光月おでんはワノ国の鎖国体制等に反感を持っていて、そのため父である将軍「光月スキヤキ」に反抗していた節があります。

父であるスキヤキとの関係は悪くても、兄貴分である康イエには正論を言われて、頭が上がらないようです。

結局、光月おでんは将軍となったわけで、その補佐として康イエは大いに力を尽くしたことでしょう。

羅刹町牢屋敷は大混乱となり、小紫の葬儀どころではなくなる?

トの康(康イエ)は、かつての身分が明らかとなり、歴史的大人物の再登場にワノ国の人たちがどんどん集まっています。

康イエ救出のために集まった人もいるでしょうが、百獣海賊団に加入したドレークらが監視していますし、トの康を助けるのは至難の業でしょう。

羅刹町牢屋敷で完全に磔《はりつけ》にされているかつての大名「光月康イエ」。

おこぼれ町の人たちや、もと最強の武士団「白舞」の人たちも康イエを助けに来ていますが、どうしようもありません。

幕府としては康イエを「花魁・小紫」の殉死とさせることで最大限の屈辱を与えるつもりのようです。

たしかに元々大名だった「康イエ」を一介の遊女と共に殺すというのは一般的には良い印象はありませんね。

それよりも、花の都中で話題となっている「ワノ国一の美女」の死という混乱を、康イエが実は「丑三つ小僧」で、それを処刑するという更なるショックで上書きしたいという思惑も透けて見えますね。

康イエ 決死の大演説で将軍とカイドウを批判

康イエは磔にされた十字架の上から、ワノ国の美しさをたたえ、さらにワノ国の自然、一木一草を慈しんできたのは「光月家」とその民であることを高らかに歌い上げます。

それはつまり将軍・黒炭オロチの簒奪を真っ向から批判し、否定することで、オロチへの挑発となります。

黒炭オロチは、四皇「百獣海賊団」のカイドウと共に、ワノ国の資源を食らいつくし、公害でまみれさせ、民を貧困の中にたたき込みました。

オロチを「害虫」とまで言い放つ康イエはもはや死をおそれてはいません。

むしろ電伝虫でワノ国中に自分の真実の言葉が伝達され、民が奮起することを願ってうれしそうですらあります。

康イエ、一世一代の大ばくちで錦えもんの計画を助け、死ぬことを決意か

康イエは黒炭オロチを磔の上からこき下ろすだけではなく、錦えもんがワノ国中にバラ撒いた「判じ絵の札(火祭り決起の檄文)」は自分の仕業だと「大嘘」をつきます。

もちろん、この決起の暗号文は錦えもんが作ったモノで、康イエは先ほど知ったばかりです。康イエは太鼓持ちとして、最後は注目を浴びたいため、ウソをついたということにしたのです。

しかし、この檄文を偽物と認定させることで錦えもん達の計画が幕府から睨まれることを避けて、今、羅刹町牢屋敷に収監されている人たちを助けるということまでできます。

康イエは自分が全ての罪をかぶることで、錦えもんの計画と牢屋の人を助けようというのです。

自分の命は完全に捨てるつもりですから、ある意味イエスキリスト的な自己犠牲の尊さを感じますね。

さらには「月の印」の刺青を持つ、投獄されている人たちを罪なき者として、電伝虫を通して宣言することによって、オロチへの不信を募らせることに成功しました。

おトコちゃんは父・霜月康イエの死に間に合うのか?

康イエが自分の死を覚悟して、錦えもんの罪を被り、黒炭オロチに宣戦布告したとき、ちょうど娘のおトコちゃんがたどりつきました。

映像を映せる電伝虫で姿を見ていたとはいえ、直接間に合って良かったです。

しかし、おトコちゃんが駆けつけると同時に、怒り狂った将軍・黒炭オロチも現場に到着し、無情にも銃弾を撃ち込みまくりました。

磔となり、逃げようもない康イエは、当然ながら全ての弾を身に受けて、死んでしまったようです。

康イエが何らかの能力者なら、助かる可能性もありましたが、どうも身体的には普通の人間であったようで無念です。

愛する娘、時代が時代ならお姫様として幸せな人生を送れたかもしれない娘の姿を一目見られた、ということだけが救いでしょうか。

ときどき『ワンピース』にはこうした無情すぎる場面があります。

場所的に「麦わらの一味」か錦えもんの仲間が近くにいれば助かった可能性もあったのに、無念でなりません。

「えびす町」と人造悪魔の実「SMILE」の関係とは?

えびす町を陰ながら助けていた「丑三つ小僧」こと「康イエ」の死の間際にかけつけた「えびす町」の人々。

えびす町の人たちは恩人「康イエ」の死に泣くこともなく、大笑いしながら号泣しています。

さすがの空気の読めなさにゾロもブチ切れますが、日和(小紫)が「えびす町」の人たちの悲しい事情を説明します。

光月日和によれば、えびす町の人たちは、どんなに苦しくても悲しくても、その表情を出せず、「笑顔」以外の表情を失い、笑うことしかできなくなっているとのこと。

それはカイドウとオロチがワノ国に広めた「SMILE」が原因とのこと。

人造悪魔の実「SMILE」、なぜその名前なのか分からないところがありましたが、その名の通り、「スマイル(笑顔)」と関連があったからなんですね。

カイドウが部下に使わされているSMILEや、モモの助が食べてしまったSMILEにはそういう副作用がないようなので、後に表情の部分は改良されたのでしょう。

えびす町の人たちは改良前のSMILEの実験台とされ、表情を失ってしまったのです。

どんな時にでも笑顔しか出せないならば、普通の仕事をするのは無理というものです。えびす町の人たちが貧しい生活をしていて、それを康イエが援助していたのはSMILEの副作用ゆえのこともあったのでしょう。

『ワンピース』943話 康イエの死・ヒョウ五郎親分の生還でワノ国動乱?展開予想

943話の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

康イエの衝撃的な死とオロチへの宣戦布告とも言える大演説、そして大嘘をついて錦えもんの計画への陰ながらの支援をしたことによって、ワノ国は大荒れに荒れるでしょう。

とくに今回の康イエの死は動画も送れる電伝虫で全国中継されてしまったので、その効果は絶大と言えます。

メディアを使いこなし、大衆扇動するのはヒトラーを始めとして、独裁者の常套手段です。

将軍・黒炭オロチもその扇動効果を狙ったのでしょうが、逆に康イエに利用されてしまいました。

かつての大名「霜月康イエ」が生きていたこと、そしてその人物を無残に処刑してしまったことで、ワノ国にいる反乱分子は終結するでしょう。

将軍・黒炭オロチは藪蛇というか、完璧に墓穴を掘ってしまいましたね。

兎丼にビッグ・マムが着いて、食い患いの大混乱が起こるか

兎丼ではクイーンが「大相撲インフェルノ」と称してルフィと花のヒョウ五郎親分をいじめていますが、そのクイーンの余裕もどこまで続くでしょうか。

ルフィ&ヒョウ五郎独力で逃げることは出来なくても、現在、光月モモの助・お玉・お菊・チョッパーらと兎丼に向っているビッグ・マムが着けば、すべてが変わるでしょう。

ビッグ・マムが欲する「おしるこ」はすべてルフィとヒョウ五郎が食べ尽くしてしまった以上、ビッグ・マムが「食い患い」を発症することは必至です。

となると、兎丼は壊滅し、すべての囚人が逃げて、錦えもんの計画に加担することになるでしょう。

いくら百獣海賊団「疫災のクイーン」とは言え地上で、ビッグ・マムの食い患いを止めることは難しいでしょう。

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