進撃の巨人

進撃の巨人 107話「来客」考察 感想 ミカサの先祖はヒィズル国の重要人物?ヒストリアが結婚?

『進撃の巨人』がついに完結しました。最終34巻の考察と34巻を無料で読む方法はこちらを見てください。

諫山創『進撃の巨人 第34巻』 (週刊少年マガジンコミックス) 表紙画像


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AmazonのKindleで2018年7月9日(月)発売の『別冊少年マガジン 8月号』収録の諫山創『進撃の巨人』107話「来客」を読みました。

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106話「義勇兵」のネタバレ考察はこちらを見てください。

エレンに対するハンジのツッコミとは?

エレンは106話で鏡に映った自分に向かって「戦え 戦え」と話しかけていました。

ハンジはそのエレンの行動や髪型にもツッコミを入れます。

ハンジのツッコミは言葉遣いは丁寧ですが、かなり男子の心をえぐります。

ハンジはエレンに対して

君がヒストリアを犠牲にすることは無いって

と気になることをいっています。

ミカサとヒィズル国の将軍の関係とは?

イェレナやオニャンコポンたちジークの信奉者(反マーレ義勇兵)の協力で、パラディ島に港が完成し、初めて外国の要人を迎えることになりました。

その外国とは、パラディ島にとって唯一の友好国である「ヒィズル国」で、特使はレベリオ収容区でも登場したキヨミ・アズマビトでした。

アズマビト家は外交に多大な影響力を持つ一族で、キヨミは当主ということが明らかになります。

キヨミはミカサにヒィズル国の家紋を見せ、覚えはないかと聞きます。

ミカサはその家紋が「母から秘密にしろ」と言われていたものと同じことに気づきます。

ミカサとキヨミ:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

ミカサとキヨミ:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

そのマークはミカサの右腕に残されていて、ふだんは包帯に隠されていて、エレンしか見たことがないとのこと。

そのことを確認したキヨミは、100年以上前、ヒィズル国はエルディア帝国の同盟国だったことを明かします。

そして、アズマビト家の御祖《みおや》にあたる将軍家子息はフリッツ王家と懇意にしていたパラディ島に逗留《とうりゅう》していたが、「巨人対戦」後、ヒィズル国は敗戦国として立場を追われ将軍家の忘れ形見はこの島に取り残されたことを明らかにします。

ヒィズル国とパラディ島の関係:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

ヒィズル国とパラディ島の関係:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

この絵を見ると、ヒィズル国は完全に江戸時代の日本ですね。チョンマゲを結ってますし。エルディア帝国の人物は特徴的な帽子から黒船に乗ってきたペリーっぽいです。

パラディ島で唯一東洋の血を引くミカサはヒィズル国が失った一国の主の末裔であり、ヒィズル国の希望であるともいいます。

リヴァイもミカサと同じアッカーマン一族なので、やはり将軍の血をひいていることになるのでしょうか

ジークとキヨミの密約とは?

キヨミとパラディ島を引き合わせたミカサの情報の提供者はジーク・イェーガーでした。

ジークは4年前にパラディ島に来たときにミカサを見て将軍家の末裔であると分かったのでしょう。

ジークは自分もフリッツ王家の生き残りであることを明かします。

そして、

私こそが物心つく頃より父の想いを受け継いだ
真の「エルディア復権派」だからです

といいます。しかし、キヨミはジークが父と母をマーレに売ったため、その言葉を信じられません。

ジークは7歳の頃、マーレ当局の捜査が父の率いる復権派の足元にまで及んでいることを悟り、このまま捜査が進めば両親と同志復権派、祖父母とジーク自身の「楽園送り(パラディ島への島流し)」は確実になると感じます。

そのため、自ら父母を告発し、自分がエルディア復興を進めようと決断したのです。7歳の子供としてはとんでもなく冷酷冷静な判断です。

ジークは両親は正しかったが考えが甘くて、

誉れ高きエルディア帝国の復国はあのお遊びグループで満足している連中では到底なし得ない

と吐き捨てます。

ジークはエルディアのためなら親も売る鬼にでもなり、救うべきパラディ島を蹂躙し、「獣の巨人」として同胞のエルディア人を殺し続けました。

キヨミはジークの話を聴き、エルディア帝国の復活が世界に危機を及ぼすなら見過ごせないため、ジークの計画をマーレにばらすことも考えているとこたえます。

ジークはそのことも予測していて、ヒィズル国にとって利益が生じなければ成立し得ないと取引をもちかけます。

その取引の核となるのが立体起動装置内部の特殊な燃料「氷爆石《ひょうばくせき》」でした。

この「氷爆石」は巨人の力で生み出した燃える石で、現実社会でいえば石炭やメタンハイドレート等にあたりそうです。
パラディ島の氷爆石:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

パラディ島の氷爆石:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

この燃料や光る石は巨人が多くいるパラディ島でしか取れないため、かなり希少かつ有用です。

キヨミは一度傾いたヒィズル国が大国に返り咲く産業として、この氷爆石が喉から手が出るほどほしいようです。

キヨミは

事実ならこの近代化の時代において金銀財宝に他ならぬ資源
私どもの財閥が事業の拡大に乗り出したこととは全く無関係

といいつつも、よだれを垂らします。

知的で上品な印象のキヨミの本心が垣間見えるシーンです。ミカサは「私はだしに使われただけでは?」と感じていますが、その直感は正しそうですね。

ヒィズル国は日本をモチーフとした国ですが、資源があまりないというところまで現実の日本と似ています。

日本は石油等の資源を求めて第二次世界大戦へ突き進んでいきましたが、ヒィズル国も同じ運命をたどるかもしれません。

ジークの「秘策」の具体的な内容とは?

ジークの秘策はヒィズル国の介入が不可欠です。

それは「地鳴らし」でこの島を守るために必要な三つの過程からなっています。

まず1つ目「地鳴らし」の実験的活用で、「地鳴らし」を実際に起こすことでその破壊力を世界に見せつけます。

核実験のようなことでしょうか。しかし、実際に「地鳴らし」を起こすと、世界各国の警戒感はより上がってしまいそうです。

2つ目が「ヒィズル国の介入」で、「地鳴らし」が必要なくなるまでパラディ島の軍事力を世界と戦える水準まで底上げすることです。

兵器はすぐに導入できますが、その兵器を運用する近代的な軍隊を設立するためには強固な国力の土台を築く必要があって、教育経済力・外交力・人口の強化を行わなければなりません。

つまりは「富国強兵《ふこくきょうへい》」ですね。

ジークやキヨミの見立てによると、パラディ島は世界の近代化の水準から100年の遅れがあります。それを50年で世界に追いつくことを目標とします。

だから「50年は地鳴らしが島を守るために機能しなければならない」と逆算されます。

日本は明治維新前は200年以上も近代化の遅れがありましたが、50年足らずで列強に追いつきました。パラディ島はもっと早く近代化を完成させそうです。

そしてエレンの「始祖の巨人」の保有者と「王家の血を引く巨人」その保有者両者の継続的な維持も不可欠となります。

それが3つ目の過程であり、ジークは「獣の巨人」を「王家の血を引くもの」へと継承させます。

ヒストリアが巨人化し、ジークを捕食するということですね。

そして「王家の血を引く者」ヒストリアは「13年の任期を終えるまで可能な限り子を増やす」ことが望まれます。

ヒストリアは毅然とした態度でこの政略結婚とも言える過酷な作戦を

私は「獣の巨人」の継承を受け入れます
「地鳴らし」が我々の存続に不可欠である以上は

と受け入れます。

ヒストリア:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

ヒストリア:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

始めは頼りなかったヒストリア(クリスタ)ですが、ずいぶん性格が変わりました。

エレンはヒストリアの悲壮な決意を聞きながらも

壁を破壊し蹂躙されたあげく家畜みてぇに子供を産まされ殺されてやっと生きることが許されるって言うのなら…オレはジーク・イェーガーの計画は到底受け入れられません

といい、「残された時間の限りあらゆる選択を模索するべき」であると訴えます。

このエレンの言葉に対して、ヒストリアは涙をこらえていて、本心では他の道を望んでいることが分かります。

エレンにとっては、ジークの作戦は問題の先送りにしかすぎないと考えたのでしょう。それに50年もたてば、世界の科学技術は進歩して巨人が完全に無力化される兵器(核兵器のようなモノ)も開発されているでしょう。

ここで回想は終わり、ハンジは別のやり方はまだ見つかっていなかったのに勝手に単独行動を起こしたエレンを攻めています。

エレンは「戦鎚の巨人」を捕食し、硬質化した武器を作りいつでも逃げ出せることを告白し、ハンジに「他のやり方があったら!! 教えてくださいよ!!」とキレます。

ニコロがサシャの死を悼む

サシャの墓にマーレのニコロが来ています。

コニーは「あいつに…美味いもんいっぱい食わしてくれてありがとうなニコロ」とねぎらいます。

ニコロとサシャは束の間の交流でしたが、悲しい別れに違いありません。コニー、ジャン、ミカサはサシャを失ったことで、無謀な単独行動をしたエレンにわだかまりを持っているでしょう。

マーレのジーク信奉者とパラディ島、決裂か?

イェレナはマーレから奪ってきた巨人化の薬を引き渡しています。

薬は28本あるように見えます。かなりの量ですね。これでヒストリアが「獣の巨人」を継承できますし、ライナー、ガリアードやピークの巨人を奪うこともできます。

イェレナはこの薬は複製は困難で器財も巨人科学の専門家も連れてこれなかったので詳細も分からないと言っています。

なぜかパラディ島のピクシス司令たちは銃でイェレナたち、反マーレ義勇兵を包囲しています。

ピクシスは「ジークに枷《かせ》をかけぬわけにはいかん」と言って、ジークをまだ本気で信じられないことを告白しています。

4年前にジークがエルヴィンたちを惨殺したことを思えば、100%信用できないのは当然ですよね。かといって、科学力の劣るパラディ島はジークの作戦通りすすめるしか他ないので、このように不意を突いた行動に出たのでしょう。

ジークがリヴァイに連れられてきた場所とは?

リヴァイはジークを樹高80メートルの群生林が立つ巨大樹の森に連れてきます。

そこはジークが巨人化しても投げるモノがなく、立体起動装置ですぐに取り囲んで攻撃できるため、ジークを見張っておくのにうってつけの場所です。

リヴァイは一番ジークのことを信用していません。今でもジークのことをエルヴィンの敵と思っているのは間違いないでしょう。それでも衝動的にジークを殺してしまわないのはさすが冷静と言えます。

ガビとファルコの動向は?

ガビが監獄の中で調子がわるくなり暴れていると、監視の大人が来てくれます。

ガビはその助けに来てくれたオジサンをレンガを布で包んだ武器でボコボコにしてしまいます。

ガビは病気になったフリをしていました。スラバ要塞でも自ら囮《おとり》となって敵をだましていましたが、手段を選ばず、なかなかエグいことをする女子です。

ガビとファルコは監獄から逃げだしました。

ガビの境遇は子供の頃のエレンに似ていますが、信じていたジークに裏切られたため、より悲惨な状況にあります。昔のエレンがそうであったように、復讐心の塊となっていて、パラディ島の周到な計画も足元をすくわれかねません。

マーレのライナー、ピーク、ガリアードの動きは?

ライナーはエレンとの戦いのあと、悪夢にうなされています。

ガリアードは酒瓶のようなモノを持ち、かなりやさぐれていて、ライナーにも酒をすすめています。

ピークは雷槍《らいそう》で撃たれて瀕死になっていましたが、どうにか回復したようです。

ライナーはガビとファルコのことを心配しています。

精神的に不安定なライナーはジークの裏切りを知ってしまうと、もう立ち直れないような気がします。しかし、ガビ達を守るためにはまた「戦士」になり、戦えるのかも。

ヒストリアが妊娠!?

最後に髪が長くなり、雰囲気が変わっているヒストリアが登場します。

髪型だけではなく、お腹が大きくなり、妊娠していることが明らかになります。

妊娠しているヒストリアと謎の男:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

妊娠しているヒストリアと謎の男:『進撃の巨人』107話「来客」より引用

3年前の会議で、エレンが別の方法を模索したものの、その方法が見つからなかったため、王家の血を継ぐ者を産むことを決意したのでしょう。

それにしても、いったいヒストリアは誰の子供を宿しているのでしょうか。

ここでヒストリアと話している男が夫ということになるのでしょうか。

この男は既存のキャラではなさそうに見えるので、マーレから来た人物なのかもしれません。

できるだけ王家の血が濃い人物の方が良いと思われるので、マーレにいた王家に連なる人物ということなのかも。

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