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キングダム 582考察 感想 李牧と王翦がついに激突 蒙恬も再登場「最後の夜」

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2018年12月6日(木)発売の『週刊ヤングジャンプ 1号』(電子版)を買って、原泰久『キングダム』582話「最後の夜」を読みました。

以下ネタバレありの考察と感想(レビュー)なので、未読の方はご注意ください。

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581話では亜光《あこう》将軍を失い、大ピンチとなっている秦軍・右翼の飛信隊と玉鳳隊《ぎょくほうたい》が、大将の演説で奮起し、趙軍の尭雲《ぎょううん》馬南慈《ばなんじ》趙峩龍《ちょうがりゅう》を大きく押し返しました。

王翦《おうせん》直伝の亜光の鉄壁の防陣を破った馬南慈らを、戦術無しの突撃で破る信と王賁《おうほん》、やはり経験よりも若さと勢いが勝ることは往々にしてあるようです。

王翦、秦軍・右翼の動きを見てようやく動く?!

中央軍の王翦本陣に、信と王賁の奮闘が伝えられます。

王翦はまちかねたように田里弥《でんりみ》に「全軍出陣」を号令します。

この王翦の反応を見ると、王翦は息子・王賁が実の子ではないかも知れないから冷遇しているのではなく、その力を信じて趙軍左翼を抜けるだろうと考えていたからでしょう。

そもそも戦乱がつづく古代の将軍は日本も中国も、優秀ならば血がどうだろうと徴用してきました。

それどころか、古代中国の春秋戦国時代や三国志の時代は、昨日まで敵だった相手を配下にし、取り立てることも普通でした。その後のモンゴル軍など、精強な軍隊はどれも同じ構造と仕組みですね。

王翦の中央軍は朱海平原で12日間、全く動きませんでしたが、ここでその三万人の兵が一気に李牧に迫ることとなります。

ここまで動きがなかった将軍は他に桓騎将軍がいますが、その動向はまだ謎のままです。

4月の連載くらいからずっと動かず、部下からもイライラされている桓騎ですが、王翦の動きに呼応して動き出しそうです。

王翦がここまでわざと動かなかったのは、兵糧を節約していたからかもしれません。

戦闘をするのとしないのとでは、消費カロリーが全く違います。

秦軍・右翼の飛信隊、玉鳳隊の兵糧はもう切れそうですが、中央軍にはまだ余裕がありそうです。

蒙恬将軍の王賁・信に対する反応とは?

秦軍の右翼が盛り返し、中央軍が動く中、ひさびさに秦軍・左翼の蒙恬《もうてん》の動向が分かります。

蒙恬は信や王賁と同年代ですが、実力的には一人抜きん出ていて、左翼をまかされています。

ただ、天才・蒙恬将軍とはいえ、敵地での戦闘はかなり厳しいらしく、土埃とかでかなり薄汚れてしまっています。

蒙恬将軍:『キングダム』582話「最後の夜」より引用

蒙恬将軍:『キングダム』582話「最後の夜」より引用

しかし、そんな時でも優雅さを失わず、飄々としているところとか、『幽遊白書』の蔵馬っぽいです。

信は「幽助」、王賁は「飛影」タイプですね。

『キングダム』は青年漫画ですが、少年漫画のキャラの王道が揃っています。

蒙恬は同世代の信と王賁の奮闘を聴いて、不敵な笑みを浮かべ、左翼を守り続けます。

右翼は亜光将軍に加え、飛信隊・玉鳳隊で対処しているのに、左翼は蒙恬だけとは、よほど王翦は蒙恬の力を買っているのでしょう。

朱海平原 12日目の戦い 王翦本陣と李牧本陣がついに対峙

12日目は勢いに乗った信と王賁が趙軍の左翼を押し続け、趙は後退しました。

そのスキに王翦の中央軍は前進をはじめ、李牧の本陣にせまります。

信と王賁は尭雲たちの後退に合わせて前に出られるだけ出ていますが、あまりに深く入り込みすぎると手痛いしっぺ返しをくらいそうです。

飛信隊と玉鳳隊の勝利の宴からみるリーダー像とは?

朱海平原の戦い 12日目を大勝利で終えた秦軍は、テンションマックスで祝杯を挙げます。

兵糧はなく、酒もない中ですが勝利に酔った兵士たちは酒を飲んだ以上に盛り上がっています。

一人、軍師である河了貂《かりょうてん》だけは兵糧がもう尽きることと、後の疲労について心配します。

この宴での配給が最後になることは、信も分かっています。

そして、信は配給の方法を、兵士に配給所に並ばせるのではなく、将校が各隊の兵士に直接配るようにしました。

信は「最後の配給」であることを兵士たちに明かしてしまいます。河了貂はいさめますが、自分たちの置かれている状況を悪いことでも正確に部下に伝えるのは重要ですね。

部下たちも上官以上に軍の状況が分かっているはずなので、下手に隠微すると疑心暗鬼しかよびません。

将校がねぎらいの言葉をかけながら最後の配給を配ることで、将校と部下の連帯感がさらに強まります。

食糧配給が儀式的な意味を帯び、普通に食べるよりも精神的な充足感が高まりそうです。

歴史上で名将と言われている人物は、ハンニバル呉起のように、兵士たちと寝食を共にし、分け隔て無く対応していました。

飛信隊隊長・信も名将の条件をそなえていますね。兵士たちの心をつかむ術はビジネスで部下の心をつかむことにも応用できそうです。

信は自ら兵糧を配り、兵士の心をつかんだ後、朱海平原の13目以降が天王山であることをしっかりと部下に伝えます。

部下たちはいつも以上のテンションで信の言葉に応じます。

部下たちの心をつかんだ後、絶妙のタイミングで決起を誓う。忘年会とかでも応用できそうな技です。

王賁の玉鳳隊のほうでも同じような盛り上がりの歓声が聞こえるので、王賁も信と同じように決起の誓いをしたのでしょう。

王賁は出自のこともあって、クールな感じでしたが、ピンチの中で本心をさらけ出すことで、信以上に兵士の心をつかんでいます。

王賁の場合、生え抜きの古参兵が多く、もともとシャイな王賁の考えをきちんと汲んでいてくれたということもありますが、一皮むけた若い将軍の変化にむせびなく老兵の姿が想像できそうです。

信は「李牧の首を取る」と宣言しますが、趙軍の布陣をそうかんたんに崩すことはできないでしょう。

趙軍・李牧の揺るがない「絶対的有利」自信の根拠とは?

趙の中央軍 本営 本陣では李牧が虎視眈々と指令をあたえています。

李牧にとって、亜光離脱後の玉鳳隊と飛信隊の活躍はやや想定外であったようですが、大筋においては趙の勝利に全く疑いを持っていません。

李牧は秦軍の兵糧がもうすぐ尽きることが分かっていて、敵地では補給ができないことも織り込み済みです。

対して、趙軍はホームということもあり、兵糧は秦軍より潤沢で、王翦たちの兵糧が尽きるまで防御に徹して耐えていれば勝てるのです。

李牧はこの状況を「絶対的有利」と言っていますが、ここに陥穽があるかもしれません。王翦は軍を動かしていないため、食糧が予想より多めに残っているでしょうし。

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李牧の「絶対的有利」な布陣を王翦・飛信隊・玉鳳隊・蒙恬は崩すことができるのでしょうか。

いくら信と王賁が一皮むけて、覚醒したとは言え、河了貂のいうように蓄積された疲労と兵糧が尽きるという状況では力も出ません。

人間は食糧がなくても一週間くらいは大丈夫ですが、水が尽きると1日も持ちません。

朱海平原では水を補給するのも一苦労でしょう。

ここで気になるのが秦軍の桓騎将軍の動きです。

城を囲んだまま動かない桓騎軍ですが、部下に作戦を伝えないまま時だけが過ぎている状況です。

この謎めいた行動は王翦の指示によるものでしょう。王翦も李牧が絶対的に有利なことを十分分かっているので、それを崩す作戦を考えていないはずがありません。

李牧も王翦が趙軍の「絶対的有利」を崩すために作戦をしかけてくることを十分警戒しているでしょう。

ここから先はついに趙軍と秦軍が正面からぶつかりあうことになり、個々の戦術よりも大局的な戦略がモノを言う展開となりそうです。

王翦 VS 李牧、物語の中の一つのクライマックスとなりそうで楽しみです。

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