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ハンターハンター

座敷人形(黒ぼっこ)の元ネタは宮沢賢治『ハンターハンター』370話「観察」1

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『ハンターハンター』第369話「限界」の続きです。

欅坂46 ?
ヒュリコフの念能力「11人いる!(サイレントマジョリティー)」『ハンターハンター』369話「限界」
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2017年9月4日発売の『週刊少年ジャンプ 第40号』掲載のHUNTER X HUNTER 第370話「観察」では、暗殺者の念能力「11人いる!(サイレントマジョリティー)」の「座敷人形(黒ぼっこ)」と「呪唇白蛇(ツチボッコ」の攻撃が行われます。この記事では「座敷人形(黒ぼっこ)」の考察をします。

以下ネタバレ有りの感想と考察なので、未読の方はご注意ください。

集合をかけるクラピカ

念を説明しはじめようと集合をかけるクラピカ。

前回現れた「欅坂46」の「平手友梨奈」をモチーフにしたと思われる「暗殺者」の念能力「11人いる!(サイレントマジョリティー)」が不気味に立っています。

「11人いる!(サイレントマジョリティー)」後ろ姿

後ろ姿が描かれています。

座敷人形(黒ぼっこ)の後ろ姿『ハンターハンター』370話「観察」

顔の前にもジッパーのようなものがありますが、後ろにもあります。

ジッパーが開いて、中から真の「11人いる!(サイレントマジョリティー)」が飛び出すという展開も無きにしもあらず。

背中の紋章のようなデザインも気になるところです。

クラピカの念講座「注意事項」

クラピカが念の習得における注意事項を説明します。

  • 白線から内側に入ることは絶対禁止
  • ルールを破った者は退場
  • 警告無く武力行使もある

クラピカがかなり警戒してピリピリしていることが分かりますね。

「座敷人形(黒ぼっこ)」考察

「11人いる!(サイレントマジョリティー)」の平手友理奈っぽい人形は「座敷人形(黒ぼっこ)」というみたいです。

座敷人形(黒ぼっこ)全身『ハンターハンター』370話「観察」

日本の妖怪である「座敷童子(ざしきわらし)」を彷彿とさせます。

宮沢賢治の「ざしき童子のはなし」が元ネタの元ネタ?

前回369話の考察で「11人いる!」の元ネタは萩尾望都のSF少女漫画ではないかと書きました。

今回この「欅坂46」っぽい人型の名前が「座敷人形(黒ぼっこ)」ということが分かり、さらに昔の宮沢賢治の童話「ざしき童子のはなし」との関係がありそうだということが明らかになりました。

「ざしき童子」と書いて、「ざしきぼっこ」と読みますので、「座敷人形」とそのルビの読み方「黒ぼっこ」の「ざしき」と「ぼっこ」を合わせればそのまま「ざしきぼっこ」になります。

宮沢賢治の「ざしき童子のはなし」は青空文庫で全文読むことができます。その中に

「大道めぐり、大道めぐり」

一生けん命めい、こう叫さけびながら、ちょうど十人の子供らが、両手をつないでまるくなり、ぐるぐるぐるぐる座敷のなかをまわっていました。

どの子もみんな、そのうちのお振舞いによばれて来たのです。

ぐるぐるぐるぐる、まわってあそんでおりました。

そしたらいつか、十一人になりました。

ひとりも知らない顔がなく、ひとりもおんなじ顔がなく、それでもやっぱり、どう数えても十一人だけおりました。そのふえた一人がざしきぼっこなのだぞと、大人が出て来て言いました。

けれどもたれがふえたのか、とにかくみんな、自分だけは、どうしてもざしきぼっこでないと、一生けん命眼を張って、きちんとすわっておりました。

こんなのがざしきぼっこです。

と、10人だけいたはずなのにいつのまにか11人に増えているという話があります。昔の童話で時々見る、ちょっとホラーテイストな話ですね。

この10人のはずなのに一人増えているというのは萩尾望都の「11人いる!」の話の構造と同じなので萩尾望都がもともとこの宮沢賢治の話を元ネタとしてSF漫画を書いたのでしょう。

そして冨樫義博は少女漫画とその元ネタである宮沢賢治の話を合わせて自分の漫画に取り入れたと見られます。

目に見えない「座敷人形(黒ぼっこ)」

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この「座敷人形(黒ぼっこ)」を見ることができるのは能力者の「暗殺者」と「憑かれた者(ロベリー)」の2人だけとのこと。

優れた観察眼というスキルを持つヒュリコフにも「座敷人形(黒ぼっこ)」は見えていません。

第12王子モモゼの念獣も憑かれた人にしか見えなかったようなので、それと似ています。

ミュハンとクラピカ

ここで第4王子護衛の私設兵・ミュハンが白線を越えてクラピカを挑発します。

完全にクラピカをナメています。

クラピカが本当に2週間で念を習得させられるのか、ただの時間稼ぎなんじゃないかと言うと、クラピカは2週間で習得できると断言します。

さらに、クラピカはケンカ腰(スラム流)でしか話できないのか、ツェリードニヒの程度も知れるなと逆に挑発。

雇用主のことをバカにされたからか、ただ腹が立ったかわかりませんが、キレるミュハン。

この対応を予想していたようにサッとピストルを取り出すクラピカ。

冷静な同僚であるダンジンがミュハンをなだめて止めて、ようやく事態が収まります。

ミュハンを止めるダンジン『ハンターハンター』370話「観察」

クラピカもなかなか挑発の仕方がうまいですね。

ノストラード家の連中を束ね、日々裏社会で生きているのでこういうやりとりはお手の物なのでしょう。

座敷人形(黒ぼっこ)攻撃準備

「暗殺者」によると、不測の事態で「座敷人形(黒ぼっこ)」が一人も殺さず強制解除されると、呪いが術者に返ってくるとのこと。

これはかなりのリスクがあります。

さらに、射程距離もそんなに広くないようです。

呪いが術者に返るというのはある種の制約なのかもしれません。ハンターハンターの念能力は制約をかけると強くなります。

クラピカがエンペラータイム(絶対時間)で無双の強さを発揮するのも自分の命を制約にかけているからです。

サイレントマジョリティーの呪いが術者本人に帰ってきた場合、命の危険もあります。

そのため威力も増しているのかもしれません。

射程距離も短いというのもその分パワーが強くなりそうです。

呪唇白蛇(ツチボッコ)攻撃準備

リスク覚悟で早めに一人殺ると決意した「暗殺者」、

呪唇白蛇(ツチボッコ)に攻撃準備を命令します。

呪唇白蛇(ツチボッコ)というのが急に出てきましたが、座敷人形(黒ぼっこ)と別に何かいるようです。

呪唇白蛇(ツチボッコ)攻撃準備『ハンターハンター』370話「観察」

ソファの下に不気味に8つの目が潜んでいます。

クラピカを判断するヒュリコフ

クラピカは集まった人たちに自己紹介をさせます。

ヒュリコフはわずかなクラピカの動作からクラピカが具現化系・操作系に多いタイプとさとります。

また右手周りの「纏(テン)」の強さから具現化系と予想します。

ヒュリコフによると強化系・変化系は手練ほど得意な攻撃を発する部位の「纏(テン)」が弱く(静になる)一方、放出系・操作系は総じて「纏(テン)」で覆うオーラの体積が大きくなり意図的に縮めようとしても色が濃くなりがちとのこと。

このページは『こち亀』以上にテキストが密集していて、情報量が多いです。

ヒュリコフだけが気づけるほどほんのわずかな差だから、他の人には判断できないけれど、ヒュリコフはクラピカが「自白に持ち込める能力」の持ち主と断定します。

オイト王妃の念修行

バビマイナが王妃に気を使って「円」を解いている間にビルがオイト王妃に念の指導をします。

第4王子のツェリードニヒが天才的に習得が早かったのに比べると、かなり苦戦しています。

というか、本来念能力を習得するのはかなり時間がかかるものなので、オイト王妃が普通といえます。

バビマイナとヒュリコフの関係

ヒュリコフとバビマイナはどちらも第1王子ベンジャミンの私設兵で同僚です。

ヒュリコフはバビマイナになぜオイト王妃やクラピカを監視する「円」を解いたのかと問いますが、バビマイナは「お前には関係ない」と答えません。

ヒュリコフはつづけて敵の戦力のを聞くとバビマイナはクラピカが戦略・戦術両方で中心であると断言。

そしてクラピカの念能力を具現化系か操作系で「自白強要」の他にも能力を隠している可能性が高いと告げます。

バビマイナはクラピカと何度か接しているのでクラピカの念能力を的確に判断しています。

ヒュリコフの予測もおおむね合っていて、ヒュリコフの見立てのスキルのすごさが分かります。

ヒュリコフがバビマイナをねぎらってか、バビマイナの肩をたたきますが、バビマイナは嫌そうに肩を手ではらいます。

ヒュリコフはバビマイナを高く買っているようですが、バビマイナはヒュリコフを快く思っていないことが分かります。

後半では呪唇白蛇(ツチボッコ)の考察を行いたいと思います。







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