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キングダム 605話 考察 感想 王翦自ら驚きの作戦で李牧の陣形を崩しに行くが? レビュー

こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むコウテツユウギです。

2019年6月27日(木)発売の、『週刊ヤングジャンプ 30号』(電子版)を買って、原泰久『キングダム』605話「王翦の読み」を読みました。

黄色い伝統衣装を着た古代中国(春秋戦国)の女子画像

604話「李牧の戦術」の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

以下ネタバレありの考察と感想(レビュー)なので、未読の方はご注意ください。

王翦《おうせん》の右腕とも言える田里弥《でんりみ》の部隊が、李牧《りぼく》の布陣と戦術によって、絡め取られてしましました。

田里弥も、王翦も李牧の陣形の秘密が解けず、何もすることが出来ないどころか、どんどん戦力が削られるという状態です。

王翦 第4将・倉央、副将・糸凌が大苦戦、李牧の陣形の威力

王翦は第4将である倉央《そうおう》に伝令を出し、1,000騎で探りを入れさせることにします。

倉央は、部下である副官・糸凌《しりょう》を先頭に行かせます。

この糸凌、優男かと思っていたら、女性だったとは。しかも倉央と恋愛関係にある模様。中国の史書には女性将軍の記録も多少出て来ますが、『キングダム』は女性武将比率高いですね。しかもみんなデカくて強い。

糸凌は趙軍・共伯《こうはく》の兵士達をズタボロになぎ倒していきます。

糸凌も楊端和《ようたんわ》、羌瘣《きょうかい》と同じく、二刀流で鮮やかな刀さばきです。

焦る李牧兵たちですが、李牧の懐刀・カイネは焦りません。

カイネの予想通り、糸凌はすぐに行き詰まります。

糸凌がどれだけ強烈な一撃を与えても、攻撃が盾で受け流されて、ダメージが全て殺されているのです。

「柔よく剛を制する」という言葉通り、強烈な一撃でも柳のように受け流してしまえばダメージは通りません。しかし、隊単位でそれを実現させるとなると、相当な鍛錬と練兵を李牧が施しているのでしょう。

糸凌の勢いが止められたところを、すかさず李牧兵が回り込み、伸びた戦線を叩きます。

倉央の本隊と、糸凌の偵察隊を分断してしまおうというこの試み、最初から仕組まれていたのですね。

智将・田里弥、フリーズし何も出来なくなる中、王翦は李牧の秘密を暴く

田里弥《でんりみ《は強烈な攻撃しても攻撃が通らない李牧の陣形を前に、何も出来なくなってしまいます。

田里弥は王翦の軍の中で、頭脳に秀でた軍師的な将軍です。

その田里弥が攻めあぐねてしまい、攻撃しても消耗してしまうだけのなか、何も出来ずにいます。

田里弥は李牧の陣形の謎が解けない以上、戦術の指示を出さないという選択をしました。ビジネスに於いても明確な理由が分からずダメージを負ってしまっているときは、一時静観するというのが賢明なのかもしれません。

田里弥の苦境を見ていた王翦将軍、遠くからジッと李牧の戦い方を見ていて、何か悟るものがあったようで

ぼう そういうことか

と独り合点がいったようです。

囲碁や将棋でも戦っている本人達より、周りから見ているほうが状況が分かる「傍目八目《おかめはちもく」という言葉があります。王翦も田里弥と共伯との戦いを客観的に見ることによって、李牧の秘密が分かったようです。

そして王翦はなんと自ら1万の軍勢を率いて前に出て来ます。

しかも王翦は先頭に立っています。自軍が不利である時にこの大将が前に立つというのは効果ばつぐんでしょう。今の日本のリーダーの中でここまで危険を冒して先頭に立てる人がいるでしょうか?

王翦が李牧対策に出した驚きの解答とは?

王翦を迎え撃つのは共伯と同じく熟練の将軍・雷伯《らいはく》です。

雷伯も一万の軍勢を出し、王翦と真っ向勝負となります。

雷伯も共伯も李牧から戦術をみっちり仕込まれているので、「鶴翼」など普通の陣形でいっても、すりつぶされてしまうだけです。

李牧軍、王翦軍が固唾をのんで見守る中、王翦が取った布陣とは

「布陣しない ただそのままで前進する」

というものでした。

煽りの文句には「李牧の罠に対し、徒手空拳で挑む」と書かれています。

徒手空拳というか、無策にも見える愚直な前進。李牧も驚く「無」の前進には、老荘思想の「無」の曲とを感じます。

倉央と糸凌の苦戦を見ると、李牧軍は攻めに応じて柔軟に変化して受け流す陣形なので、こちらから手出しをしなければ、何も出来ないとふんでいるのでしょうか。

『キングダム』606話 王翦の賭けに信たちの援護が追いつくか? 展開予想

いくら何でも常識外れな王翦の「無」の前進。

李牧軍の合気道的な受け身の戦い方では、対処に困るのは確かですが、普通に攻撃されれば、混戦となりかなり危うい状況になってしまいそうです。

特に最前線にいる王翦を集中攻撃されたら、かなり危ないでしょう。

王翦は李牧が警戒して手出しをしてこないだろうという読みがあるのでしょうが、かなりの冒険です。

逆に言えば、それほどの冒険をしなければ李牧の罠であるこの陣形を破れないと理解しているのでしょう。

この王翦の戦い方はさすがの李牧も予想外で、対処に困るでしょう。

その間に、秦軍右翼の戦いは大方の決着が付いているかもしれません。

手負いの尭雲《ぎょううん》がどれだけ信と王賁と戦えるでしょうか。

信も王賁も限界を超えた疲労を抱えていますが、そこは気力で補っています。

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