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キングダム 588-589 考察 感想 飛信隊が秦軍右翼の中心に?王翦の放った隠密レビュー【最新話】
今回の戦いで、趙が守るべき城郭都市・鄴《ぎょう》には14日前からすでに王翦の隠密が紛れ込んでいました。

前回明らかになったことは、王翦がこの難民に紛れさせて、自らの兵を密かに送り込んでいたという衝撃の事実でした。
どうやって紛れ込ませたかというと、王翦は兵士を傷病者に仕立て上げ、包帯でグルグル巻きにしていたのです。

一応、鄴でも帳面と人物を照会させていたようですが、いっきに難民があふれてきたため、どうしても漏れが出てしまいます。

この記事の目次
趙・鄴に紛れ込んだ王翦の兵が食料庫「蔵」を襲撃する
こうして王翦の多数の兵士が隠密として鄴の各領域に忍び込みました。
忍び込んだ後、偽装した包帯を脱ぎ捨てて向かうのは食料庫「蔵」です。

しかし、鄴の細い路地などを知っている上、変装するための甲冑まであるというのは、内通者もいそうですね。
東西南北、4つにわかれた蔵を正確に把握し、同時に火を放つという計画ですが、決行後にすべての兵士は殺されることを覚悟しています。

いにしえより、中国では親族(宗族)の行く末が、絶対視されてきました。
自分が死んだとしても、自分と血を分けた者が生き残れば良いというのは、遺伝子としても合理的な判断なのかもしれません。
この蔵を焼く計画が成功すれば、兵士達の親族は「英雄の一族」として厚遇されるでしょう。
また、中国には古来より
「士は己を知る者の為に死ぬ(男子たるもの、自分の真価を認めてくれた人のためなら死んでも良い)」
という考え方があります。
この言葉『史記・刺客列伝』によると戦国時代の晋国の予譲が言ったとされ、秦国でも同じような思考があったのでしょう。
王翦は無口であるうえ、仮面をかぶっていて表情もよく分かりませんが、才能をきちんと見て依怙贔屓《えこひいき》しないため、部下には慕われていそうです。
鄴の食料庫「蔵」が全て燃える!?城主の反応は?
王翦の決死隊による食料庫への放火はすべての蔵で成功したようです。

この異変を知らされた鄴の老城主、取り乱した反応をするのかと思いきや、ことのほか冷静です。
普段の人数分の食料しかないところへ、多数の難民、そして兵糧喪失は絶望的な状況です。
そんななか、冷静に指示を飛ばし、焼かれていない食料の量を把握するよう急がせるというのはかなり有能です。
決して兵士達や住民に知られないようにするのも得策です。

普段は倫理的な日本人ですが、震災の時は食糧や水の買い占めが起ったことを考えると、人間は昔から何も進歩していないと暗い気持ちになってしまいます。
城主は鄴の食糧が「あと何日持つのか」それをまず把握して、李牧に知らせるつもりのようです。
食糧に余裕があり、自軍有利と思っていた李牧にはかなり衝撃的な伝令となるでしょう。

秦・桓騎軍は食料庫「蔵」の襲撃を待っていた?
鄴の城外では、秦の桓騎将軍たちが包囲しています。
桓騎将軍だけは王翦の計画を知っていたので、城内の火災にも驚きませんが、他の部下達は何が起ったかさえも分かっていないようです。

朱海平原の戦い 14日目開始 軍師・河了貂の苦悩とは?
後方の鄴では食糧のほぼ全てが焼かれるという緊急事態が起っていますが、当時の通信手段は「鳥(鳩でしょう)」だったので、速報が入るまで1日を要します。

鄴での決死の兵士達の働きを知らないので、秦の右翼は悲壮感に満ちています。
右翼では大将の亜光《あこう》を失い、玉鳳隊の王賁《おうほん》も討ち取られ、重傷です。
昨夜、飛信隊が右翼の中心となり、信が大将となることが決まりました。
信や副将・羌瘣《きょうかい》は案外落ち着いていますが、軍師の河了貂《かりょうてん》は責任感に押しつぶされそうになっています。

日露戦争で数万の兵士を失った乃木希典大将は、明治天皇の死に殉じ、自害しました。
兵士の命を大切に思えども、死地に赴かせることが仕事という矛盾が軍師をさいなむのでしょう。
仲間を死に追いやる覚悟を決められずにいる河了貂を元気づけようと、いきなり羌瘣が河了貂の胸をもみます。

信もどさくさに紛れて揉もうとしますが、河了貂はもちろんブチ切れ。
ただ、この事件によって、河了貂の緊張は少し緩和されたようです。
飛信隊は信をはじめ、すべての隊員が、王翦の兵士達のように死を覚悟しています。
兵糧が尽き、激戦が予想されるとは言え、士気はさがっていません。
対する趙軍・左翼の趙峩龍《ちょうがりゅう》の様子は余裕綽々です。
飛信隊が中心となり、信が大将になることも把握していますが、舐めているのか、半日でおわらせると息巻いています。

『キングダム』590話 桓騎軍の動き、朱海平原の戦況は?展開予想
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キングダム 590-591 考察 河了貂のノーガード戦法で右翼は持つか?渕と松左に重責がのしかかかる レビュー【最新話】
朱海平原の秦軍・右翼 VS 趙軍 左翼の戦いの推移はどうなるでしょうか。
趙峩龍が信をなめてかかっているので、緒戦は飛信隊が有利に戦えるかもしれません。

軍師のセンスあふれる河了貂ですが、まだまだ経験も少ないですし、大軍を受け持つという重責で判断ミスを招きかねません。
特に「本能型」将軍の尭雲はやっかいで、河了貂には荷が重いですが、そこは同じ「本能型」である信が補佐するでしょう。

秦軍・左翼の蒙恬《もうてん》将軍は過不足なく戦えると思います。
趙と秦の中央軍の戦いがついに始まりますが、ここは正攻法でゴリゴリと潰し合う戦いになりそうです。
王翦も李牧も名将として名高く、どちらも一歩も譲らず、膠着状態となるでしょう。
そこに「鄴の食料庫が焼かれた」という速報が入り、李牧は混乱しミスをし、王翦は自らの作戦の成功を喧伝し、一気呵成に決めに行く展開となりそうです。