進撃の巨人

『進撃の巨人』105話「兇弾」考察 感想 サシャの悲劇とジークの裏切りとは?

『進撃の巨人』がついに完結しました。最終34巻の考察と34巻を無料で読む方法はこちらを見てください。

諫山創『進撃の巨人 第34巻』 (週刊少年マガジンコミックス) 表紙画像


こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むコウテツユウギです。

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2018年5月9日(水)発売の『別冊少年マガジン 6月号』収録の諫山創『進撃の巨人』105話「兇弾」を読みました。

第104話「勝者」のネタバレありの考察はこちらをみてください。

104話で戦鎚の巨人を捕食したエレン。
目的を果たして、飛行船で逃げることになります。

リヴァイ兵長がエレンを蹴り飛ばした理由とは?

エレンはどうにか飛行船につきますが、いきなりリヴァイ兵長に詰問されます。

リヴァイはエレンに「糞溜めに落ちたらしいな」と言うと、顔を蹴り飛ばしました。

エレンを蹴り飛ばすリヴァイ:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

エレンを蹴り飛ばすリヴァイ:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

この構図、エレンが巨人化した後、法廷で蹴り飛ばされたときと同じ構図ですね。

ミカサもいつも通り、リヴァイに突っかかろうとするがアルミンが止めます。

リヴァイは「懐かしいなエレン 相変わらずお前は蹴りやすい」といい、エレンを拘束しようとします。

エレンは「構いませんが すべては手紙に記したとおり」というばかり。

その表情を見て、リヴァイは「地下街で腐るほど見てきたクソ野郎のそれだ」と吐き捨てます。

この地下街というのは、リヴァイが幼少期に住んでいた帝都の地下街のことですね。

この二人の会話を見ると、エレンはリヴァイたちには報告せずにマーレに潜入し、後から一方的に手紙で作戦を指示したことが分かります。

エレンの容貌がかなり変わり、ここまで長髪になるくらいですから1,2年は会っていなかったのかも知れません。

単独行動したリヴァイもブチ切れるのも分かりますね。

飛行船で撤退したパラディ島兵士達の反応とは?

撤退するパラディ島の兵士たちは飛行船を打ち落とせる火器はないことを確認して、ロボフ師団長がしんがりをつとめます。

ジャンは「師団長」と呼んでいますが、ロボフは自分のことは「新兵」だと返しています。

ロボフは「もう駐屯兵は必要ない」と言っているので、壁の中の駐屯兵が解体されて、ロボフは調査兵団に合流したのでしょう。

駐屯兵団はパラディ島の壁の強化と町を守る組織でしたが、パラディ島が世界へ兵を進めることが決まり、無用になったと考えられます。

パラディ島の兵士の死者は6名。綱渡りの作戦としては少ない犠牲と言えるでしょう。

兵士達は「大勝利 新生エルディア帝国の初陣は大勝利」と鬨の声を上げています。

新生エルディア帝国:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

新生エルディア帝国:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

ここで初めて出てきた「新生エルディア帝国」という言葉が気になりますね。ヒストリアを新たな王とした後、帝国となり、全世界を敵とすることがいつどうやって決まったのでしょうか。

人々は記憶を取り戻したことにより、マーレのレベリオ収容国にいるエルディア人と同じく、民族の誇りを強く感じているようです。

104期生 ジャン、コニー、サシャたちの反応とは?

コニーはジャンとサシャと肩を組んで「とりあえず俺たちはまた生き残った」と安堵しています。

「他の仲間にはわりぃけど やっぱりお前らは特別だよ」と同期生の絆の固さを確認しています。

コニーはジャンが生え立てのひげを整えていることをからかって、サシャも「ひげなんて育てても食べられない」と言ってジャンをイジります。

ここで「ヒゲ」がここまでネタに使われているので、ピークとガリアードを落とし穴に落としたのはやはりジャンなのかと思わせてますが、この後でそれは事実ではないと明らかになります。

サシャはいつも通り「ご飯はまだですか」とメシのことだけを考えているようです。

4年前と比べてコニー達の性格もあまり変わっていないことに何か安心します。

ガビの驚きの行動とファルコの決断とは?

そんな中、怒りに駆られたガビが飛行船を追っています。

ファルコは敵は飛んでいるのに走ったって無駄だと止めようとしています。

ガビは

  • ゾフィアが飛んできたガレキに上半身を潰され死んだこと
  • ウドがゾフィアを助けようとして逃げ惑う人に踏みつけられて死んだこと
  • 門兵のおじさんがサシャに撃たれて死んだこと

を挙げて、こんな収容区でも私の大切な人たちがいる私の家だからそれを踏みにじられることは許せないと怒りがおさまりません。

「獣の巨人」ジーク・イェーガーがリヴァイに殺されたことも恨みに思っています。

ファルコはエレンとライナーの会話を聞いていたこと、ライナー達が壁の中で虐殺・蹂躙を行ったことから敵もマーレの戦士から攻撃されて大勢殺されたからその報復だと冷静に答えますが、ガビはそんなの自分は見ていないと止まりません。

そして、いつものように「そもそも敵は世界の平和を脅かす島の悪魔」「殺されて当然の残虐な悪魔」だと自分に言い聞かせて走り出します。

ガビは島の人間と自分たちは違うと言いますが、ファルコはエレンがライナーに対して「海の外も 壁の中も 同じなんだ」と言ったことが頭から離れません。

飛行船では最後のライマ班も乗り、上昇して戦線から離脱しようとします。

そこへガビが追いつきます、ロボフ師団長はガビを撃とうとしますが子供だから一瞬躊躇してしまいます。

その一瞬を突いてガビは発砲しロボフは絶命してしまいます。

スラバ要塞攻略の時もガビの胆力と戦闘力はズバ抜けていましたが、立体起動装置で飛んでいる相手の頭を打ち抜いてしまうとは。おそろしい子供です。

ロボフは死にましたが、立体起動装置がまだ飛行船につながっているのをみて、ガビはそれを使って、飛行船に乗り込むことを計画します。

ガビはここで自分が死んでもエレン達に一矢を報いることを考えていて、「じゃあねファルコ あんたは良い奴だったよ」と永遠の別れを言って宙へ飛びます。

ファルコはライナーから「お前がガビを救い出すんだ」と言われていたことを思い出し、ガビに取りすがっていっしょに飛行船に乗り込みます。

使ったこともない立体起動装置をいきなり使いこなすガビ。成長すればマーレ1の戦士になりそうです。

飛行船に乗り込んだガビは発砲し、

発砲するガビ:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

発砲するガビ:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

その弾はサシャの左胸の下あたりに命中してしまいます。

撃たれたサシャ:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

撃たれたサシャ:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

即死ではないものの、重要な内臓がやられていそうです。拳銃ならまだしも、突撃銃(アサルトライフル)を至近距離で食らうとかなりの致命傷でしょう。。

なぜサシャが一番に狙われてしまったのか、それはガビに優しく接してくれて、助けようとしてくれた門塀のおじさんを狙撃して殺したのがサシャだったからでしょう。

ジャンは応戦しようとし、拳銃を発砲。ファルコが助けに入ることで弾は当たらず、ガビは九死に一生を得ます。

ピークが思い出した髭《ひげ》のマーレ兵の正体とは?

マガト隊長は「ブラウン(ガビ)とグライス(ファルコ)はどうした」と二人の安否を気にしているようですが、まさか飛行船に乗り込んだとは思っていないでしょう。

そんな中、ピークはどうにか意識を回復し、自分(車力の巨人)とガリアード(顎の巨人)を穴に落としたマーレ兵に変装した人物が誰かなのを思い出したようです。

ピークがそのマーレ兵を見たのは3年前で、ライナーとベルトルトたちがパラディ島から撤退してから後、パラディ島へ向かった最初の調査船団の中にいたとのこと。

ピークと調査船団:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

ピークと調査船団:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

何度か調査船が島へ向けられたという情報がありましたが、その中の一隻に乗ってたんですね。

イェレナの隣にいる肌が浅黒い人物は前回突如登場した、「オニャンコポン」ではないかとも指摘されています。

飛行船というマーレの最新軍事技術の乗り物を操縦していたオニャンコポンは、マーレのスパイだと考えた方が自然ですね。

ピークが違和感を持っていた「アゴ髭《ひげ》」が似合ってなかったということが決め手となりました。

拘束されたガビは

触るな悪魔 私たちは負けていない
ジーク戦士長が残した意志は同胞が引き継ぐ

とブチ切れながら叫んでいます。そして、

お前を呪い殺すのは真のエルディア人
私を殺したと首謀者に伝えろ

とわめき散らしていると、ジャンが

今から会わせてやるよ
そいつに同じこと言ってやれよ

と応えます。

ガビは死ぬのも覚悟して単身飛行船に乗り込もうとまで決意していたので、捕まっても暴れまくりです。対してファルコは冷静に周りを見ています。

マガト隊長はピークになぜそのマーレ兵がスパイなのか分かったのかを聞くと、ピークは個人的に興味のある人物だったからと答え、その人物のことを『「彼女」はジークの信奉者』だったと言います。

てっきりこの人物は男と思っていました。そして髭の描写からもジャンとミスリードしていました。まさか女性だったとは。

ここでピークが「ジークの信奉者」という表現を使っているのも気になります。ピークから見てもジークは特殊な思想の持ち主だったと言うことでしょうか。

ジーク(獣の巨人)が飛行船に乗っていた意味とは?

ガビとファルコが連行されて、エレンのところに連れてこられると、なぜかジーク(獣の巨人)もそこにいました。

イェレナとジークとエレン:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

イェレナとジークとエレン:『進撃の巨人』105話「兇弾」より引用

ジークはリヴァイにうなじを斬られ、爆薬で殺される描写がありましたが、何と生きていたのです。

ジークは二人の子供が目の前に現れたことに驚いて、「ガビ ファルコ なぜここにいる?」と問います。

ガビはてっきりジークが捕虜にされていると思ってジークに

生きてたんだね!?
こいつらに捕まっていたなんて!

と嬉しそうです。

そこに現れるハンジ。

「あとは頼んだよオニャンコポン」とオニャンコポンに頼むとオニャンコポンは「了解です ハンジさん」と応えます。

名前はかなり変で、緊張感が削がれるオニャンコポンですが、かなり有能なようで、ハンジの信頼もそうとう厚いようです。

そして、ハンジは

すべては計画通りってわけですか ジーク・イェーガー

とジークに声をかけます。

するとジークは

大筋は良かったが 誤算だ

と答えます。

ここで、ジークは敵であるパラディ島と実はつながっていたという事実が確定しました。今までネットでもその可能性について論じられていましたし、私もその可能性が高いと思っていました。

ただ、正確に言うと、ジークは自分の弟であるエレンと共謀して、二人でこの計画を立てたのであって、その他のパラディ島の人物はこの二人の計画に否応なく乗せられたということでしょう。

ジャンは、新たに登場したマーレ兵に扮していた「女性」イェレナに対して、

イェレナ 顎と車力はお前が拘束するんじゃなかったのかよ
仲間が余計に死んだんだぞ

と怒りをぶつけます。

するとイェレナは平然と

穴に落としたんだけど 脱出されてしまった

と答えます。

謎めいた中性的な女性ですが、淡々としています。

ジークの計画では、ピークとガリアードも捕獲して、その巨人の力を手に入れるつもりだったんですね

リヴァイがそこで会話に入ってきて、

その余波で獣が予定より多めに石つぶてを俺たちにくれてやったわけか
道化にしては大した即興劇だった なぁ髭面《ひげづら》

とジークに毒づきます。

103話「強襲」から始まる戦闘では、計画を知っていたジーク、リヴァイ、エレン、ジャンは演技をしてたわけですね。103話はこちら。

103話
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『進撃の巨人』103話 考察「強襲」感想 エレン・アルミン達の猛攻撃でジークとピークが

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ジークが派手に石つぶてを投げたのに、パラディ島の兵士の死者が6人だけというのも、ジークがわざと外していたのでしょう。

ジークは

そう睨むなよリヴァイ
お前こそ大した役者じゃないか 俺を殺したくてしょうがなかっただろうになぁ

と返します。

リヴァイは4年前にパラディ島でジークを殺し損ねて、エルヴィンを失ったことを今でも根に持っているようです。

エレンが勝手な行動をして、否応なく作戦にのせられるのでなければ協力しなかったかも知れません。

リヴァイは

俺は 一番食いてぇもんを最後まで取っておくタイプだ

と言い放ちます。

この発言を見ると、今は一時的にジークとエレンの作戦に乗っているけれども、その計画が終わるか破綻すればジークを殺すことを諦めていないようですね。

エレンとジークの共謀?

エレンは自分が祭りでマーレ軍幹部を殺して、アルミンが主力艦隊と軍港を壊滅させたことによって、時間は稼げたはずだと言います。

何の時間かなと思っていると、ハンジがすかさず「世界がパラディ島に総攻撃を仕掛けてくるまでの時間かい?」と言います。

たしかにマーレの艦隊は破壊しましたが、世界の他の国々(中東連合など)の艦隊はまだ健在です。マーレは飛行船も持っているし、対巨人砲も多数もっているため、そんなに時間稼ぎにならないのではないかと思います。
マーレだけではなく、他の国々も自分の国の要人を祭りに送り、エレンに殺されているため恨み骨髄に徹していることでしょう。エレンの読みはちょっと甘いですね。

ハンジはエレンに、エレンが捕まるたびに命がけで、仲間がたくさん死んでも取り返したことと、そのことを分かっているのに逆手にとって自分を人質にする強硬策をとったエレンに怒りを感じているようです。

そして、エレンに

君は我々を信頼し
我々は君への信頼を失った

と言い放ちます。

いつも冷静で前向きなハンジにここまで言わせるとは。静かな怒りの分、リヴァイより怖い気がします。

ジークは

だがこうして「始祖の巨人」と「王家の血」を引く巨人が揃った
すべての尊い犠牲がエルディアに自由をもたらし必ず報われる

と答えます。

ここでジークの思想が少し垣間見られますね。自分の部下や子供達を騙してでもエルディア復興という夢が諦めきれないのでしょう。

サシャの死とエレンの反応とは?

そんな中、コニーがサシャが死んだことを伝えに来ます。

アルミンとミカサは慟哭し、ジャンも天を仰いでいます。

エレンは冷静にサシャの最後の言葉をコニーに聞くと、コニーは「肉って言ってた」と答えます。

最後までサシャらしい言葉なんですね。ずっと104期のムードメーカーであったサシャをこんなところで失ってしまうとは。もうあの和やかな雰囲気は訪れることがありません。

エレンはサシャの最後を聞いて

くくっ くっくっくっくっ

と不謹慎な笑いかたをします。

祭で罪のない人たちや子供を虐殺したエレン、ここで完全に壊れてしまったのかと思いました。

さすがに仲間のジャンも「エレン お前が調査兵団を巻き込んだからサシャは死んだんだぞ」とたしなめます。

エレンは楽しくて笑っているのではなくて、昔のサシャを思い出し悔しがっていて、泣き笑いのような表情です。

手にしたものと失ったもの
つり合いは取れぬまま
道だけが続いていく。

という言葉で激動の105話「兇弾」は終わります。

『進撃の巨人』「106話」の予想

  • 始祖の巨人の力を持ち、座標の能力を使うことで巨人を自由に操れるエレン
  • 母がフリッツ王家の血いている引くジーク

この二人が揃うことによって、エレンが巨人化し、ジークの獣の巨人に触れることでエレンが始祖の巨人の真の力を発揮できることとなります。

ジークはエレンと共謀し、パラディ島に多数存在する巨人の戦力を使って、世界中に戦争を仕掛けることを考えていると思います。

その目的はエルディア人の解放なのかも知れません。

ただ、パラディ島の調査兵団のメンバーはエレンが勝手にジークと組んで飛び出し、世界中を敵に回したことを快く思っていません。ハンジまでもがエレンに「信頼を失った」と言っています。

ハンジ、リヴァイ、コニー、ジャンはエレンによって調査兵団が巻き込まれて、サシャが死んでしまったことを許しはしないでしょう。

ミカサはいつもエレンの味方という立場ですが、104期メンバーであるサシャの死で、エレン対してわだかまりを感じる面もあるでしょう。エレンと一番仲が良いアルミンもいつまでエレンの味方であるかどうか。

ジークとエレンの計画は着々と進んでいるように見えますが、パラディ島の内部から反エレン派が台頭し、106話では一悶着おこるのではないかと考えられます。

106話「義勇兵」のネタバレ考察はこちらを見て下さい。

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