進撃の巨人

進撃の巨人 113話「暴悪」考察 感想 リヴァイとジーク再戦、クサヴァーがの使命とは?

『進撃の巨人』がついに完結しました。最終34巻の考察と34巻を無料で読む方法はこちらを見てください。

諫山創『進撃の巨人 第34巻』 (週刊少年マガジンコミックス) 表紙画像


こんにちは! 月に50冊以上マンガを読むコウテツユウギです。

『進撃の巨人』【最新話】118話「騙し討ち」の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

『進撃の巨人』【最新巻】27巻を無料で読む方法、考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

4月9日発売の『進撃の巨人』28巻の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

2019年1月9日(水曜日)発売の『別冊少年マガジン 2月号』収録の諫山創『進撃の巨人』113話「暴悪」を読みました。

以下ネタバレありの考察と感想(レビュー)なので、未読の方はご注意ください。

112話「無知」の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

最新巻 27巻の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

第113話のタイトルは「暴悪《ぼうあく》」というあまり見なれない単語です。

仏像である十一面観音像の面の一つに「暴悪大笑面《ぼうあくだいしょうめん》」というのがあって、私はそれを連想しました。

この暴悪を表わす顔は観音の後頭部についていて、牙をむいて笑う異様な像です。

「悪を笑い飛ばす」というこの暴悪大笑面、今回のリヴァイ兵長の作中の表情を表わしているように感じます。

ジークは自らの脊髄液をワインに混ぜて、憲兵団や調査兵団の上層部に流していました。

そのワインはジークを見張る調査兵団の精鋭にもふるまわれていて、ジークの叫びによってリヴァイ以外の兵士は巨人化してしまいました。

リヴァイ兵長はワインを飲んでいないようですが、飲んでいたとしてもアッカーマン一族でエルディアの民ではないため巨人化することはありません。

リヴァイ兵長は部下を殺すことができるのか?

ジークはリヴァイ兵長が部下を殺せないと思って、まんまと逃げだそうとします。

しかし、ジークの目論見はもちろん外れて、部下の巨人を葬ってしまいました。

ジークはリヴァイの部下達の理性や知性を一部残すような細工をしていたため、さすがのリヴァイもとまどったようです。

今までリヴァイは直接部下を殺すことはなくとも、巨人に襲われている部下を見殺しにせざるを得ない状況を幾度も経験してきました。

ジークは、壁の中の人間がどのような状況にあったか、壁内の平和を守るためにどんな犠牲を払ってきたのかを少々見くびっていたようです。

ジークの叫び方には色々な種類がある?

リヴァイの部下が巨人となってしまいましたが、動きが「無垢の巨人」よりもかなり機敏で、普通に木をのぼることもできています。

知性もまだ残っていそうで、目には理性が宿っているようでした。
  • ジークは叫び声の種類で巨人化のさせ方をあやつることができる
  • ジークの脊髄液の精製度や種類によって巨人化の仕方が違う
  • ジークの巨人化は元々の人間の強さが反映される

等、いろいろな可能性が考えられます。

また、ジークの「叫び」には、射程距離があることも明らかになりました。

かなり離れたピクシス司令達、ファルコたちは体中に電気が走るくらいの衝撃はあったようです。

ピクシス司令も、憲兵団・調査兵団の多数の兵士も脊髄液入りワインを口にしてしまっています。

もし、ジークがシガンシナ区の中心部で叫べば、壁内は地獄と化してしまいそうです。

リヴァイとジークの戦い、あっさり終了。勝敗は?

ジークは獣の巨人に変身して、リヴァイと戦いますが、あっさりとリヴァイ兵長にやられてしまいます。

獣の巨人の強みである投擲《とうてき》能力も、大木が周りにある森では威力を発揮できませんでした。

とはいえ、リヴァイでなければ獣の巨人どころか、仲間の巨人にやられてしまっていたでしょう。

四年前のジーク VS リヴァイでもリヴァイの強さは際だっていましたが、もはや人間の域を超えています。

この時のリヴァイの顔が十一面観音の暴悪大笑面よりも怖いです。
リヴァイ兵長VSジーク:『進撃の巨人』113話「暴悪」より引用

【引用画像・出典】リヴァイ兵長VSジーク:『進撃の巨人』113話「暴悪」より

ジークはリヴァイ対策に、弱点である首の後ろの部分を硬質化しましたが、雷槍を4本入れられてあっさりと破壊されて外に引きずり出されてしまいました。

雷槍の使い方一つ見ても、リヴァイの熟練度はミカサたちより数段上です。同じアッカーマン一族でもミカサはまだまだ発展途上です。

シガンシナ区 シャーディス教官

シガンシナ区ではエレン達も教わったシャーディス教官が、109期訓練兵団を指導しています。

巨人襲撃時のシガンシナ区防衛訓練を行っていますが、もはやパラディ島の巨人は駆逐されてしまっているので、訓練兵はやる気は無いようです。

壁内のマスコミによって、世界情勢がどうなっているかも報道されているようで、若い人たちは銃火器を訓練してエルディア軍を作った方が良いと思っています。

たしかに、マーレの兵士を見ても、志願兵というよりも近代国家が徴兵制でかき集めた国民兵という感じでした。

パラディ島も世界の情勢に会わせて国民兵を組織する必要があるのかもしれません。

しかし、そうなると完全に物量と国力がモノを言うようになり、パラディ島はあっさりと蹂躙されてしまうでしょう。

ジークはその状況が分かっていて、早急に巨人の「地鳴らし」を起こそうと焦っているのでしょう。

訓練塀の中のメガネの「スルマ君」はイェーガー派が国の実権を握り、エレンにエルディアを導いてもらいたいとまで考えています。

「非情な決断を下せる強い指導者」が必要だと言っていますが、上の世代の人間よりも、同じ世代のリーダーを担ぎ上げたいと思っているのでしょう。

そんな仲、フロックたちイェーガー派が調査兵団団長・ハンジを連行してきます。

フロックはためらいなくライフルでシャーディス教官を撃つたり、完全にキャラが変わってしまいました。

フロックは四年前にジークに仲間を惨殺されて、一人だけ生き残っていて、一番ジークを憎んでいそうなのに、不思議な話です。

シャーディスは寝返った訓練兵団の少年少女にボコボコにされて失神してしまいます。

今後、ジークの脊髄液入りワインを飲んだ大人が巨人化していく展開となりそうですが、そうなると携行銃火器よりも昔からの戦い方が必要となってきます。そのときまでにシャーディスが回復していれば良いのですが。

エレンは冷めた目でどこかを見つめて、アルミン、コニー、ミカサ、ジャンたちは牢屋に閉じ込められたままです。

エレンは本当にジークに寝返ったのか

エレンはマーレ襲撃の時から、パラディ島帰還、投獄監禁されて脱獄するまで、まったく何を考えているのか分かりません。

あれほど憎んでいたジークをなぜこんなに信頼しているのか、仲間の命を軽くあつかうようなことをしているのでしょうか。

エレンがこれほど変わってしまうには、ジークから世界の根幹にまつわる秘密を打ち明けられたからと考えられますが、それが何なのかも現時点では分かりません。

『進撃の巨人』は時間がループしているのではないかという説があり、それをにおわせる描写は初期の頃からあります。

もしかしたらジークは世界のループを何らかのきっかけで認識していて、エレンにそれを伝えたのかもしれません。

クサヴァーとジークの関係は?メガネはクサヴァーの形見か

ジークはリヴァイによって、雷槍の信管をつなぐワイヤーを首にくくられて、動くと爆発するようにさせられています。

さらに、ジークは巨人になれないように常にリヴァイに身体を細切れにされています。

リヴァイは拷問もお手の物の冷酷キャラでしたが、ジークへの仕打ちもかなりエグいです。

ジークはこんな状況にあっても、メガネを気にしています。

強度の近視だからメガネがないと全然モノが見えないからかと思ったら、そうではないようです。

ジークはという新たに出て来た人物の回想をしています。

「クサヴァーさん」は、今のジークがかけていたのと同じメガネをかけています。クサヴァーさんからもらったのでしょうか。

親をマーレ当局に売り渡した時くらいのジークがクサヴァーさんとキャッチボールをしている描写からみると、クサヴァーさんはもうこの世にいなくて、形見なのかもしれません。

キャッチボールと言えば、パラディ島勢力がマーレに潜入する以前、負傷兵を収容する施設でボールを拾っていたエレンを思い出します。

ジークはしきりに「使命」という言葉を繰り返していますが、このクサヴァーさんから「使命」を託されたのでしょうか。

『進撃の巨人』114話 エレン VS リヴァイの戦いとなる?展開予想

114話「唯一の救い」の考察と感想(ネタバレ有レビュー)はこちらを見てください。

リヴァイはジークを連れてどこへいくつもりでしょうか。

ジークをあそこまで厳重に拘束していれば、叫ぶこともできないでしょうから、とりあえずエレンたちもいるシガンシナ区を目指すのではないかと思います。

エレンたちは、リヴァイとも敵対しているため、リヴァイと戦闘になる可能性もあります。

もしそうなっても、リヴァイは誰も止められないでしょう。

巨人10数人といきなり戦うこととなっても勝ち、獣の巨人も瞬殺したリヴァイは人間の域を超えていて、普通の肉弾戦では勝ち目がないです。

でもパラディ島はマーレの軍事技術をうけいれて、今は銃火器を手に入れています。

さすがにリヴァイも平地でアサルトライフルの集中砲火を受け手は無事にすまないでしょう。

ジークが最後につぶやいた「使命」の内容も明らかになるかもしれません。

戦艦の登場で巨人は大きな「的」となり、艦砲射撃で一掃されてしまいます。

航空兵器もあるため、第一次世界大戦並の全世界にある近代兵器をすべて敵に回しての「使命」が何なのかはまだ分かりませんが、「地鳴らし」が関係しているのは間違いないでしょう。

ずっと出てこないヒストリア・レイス女王(クリスタ)も気になりますね。

もし本当に妊娠しているなら、この内乱とも言える状況は相当なストレスで胎児に影響が出そうです。

ヒストリアももしかしたらワインを飲んでしまっているかもしれません。

そうなるとジークの切り札として使われてしまいそうな気がします。

エレンがジークと出会ったら、本当に地ならしが起きしまうのか等気になることばかりです。

『進撃の巨人』がついに完結しました。最終34巻の考察と34巻を無料で読む方法はこちらを見てください。

諫山創『進撃の巨人 第34巻』 (週刊少年マガジンコミックス) 表紙画像

-進撃の巨人
-, , , ,